コラム
オヤジの理屈による「AKB48」VS.「少女時代」比較論(2/2 ページ)
「第3回AKB48選抜総選挙」の過熱する報道を冷静に横目で見ていた私(48歳)の最近の“ヘビーローテーション”は、少女時代の「MR.TAXI」である。私の周りのオヤジに少女時代の隠れファンは多い。我々オヤジは、AKB48より、断然、少女時代の方が好きなのである。
AKB48のコンテクストになじめないオヤジたち
では、この格差の下位に定める者たちのコンテクストに、なぜオヤジたちは、なじめないのか? その答えは、簡単である。
バブルを経験したオヤジたちは、この格差社会の中で、決して自分を格差の下位にいるとは認めたくないからである。経済成長の神話を今も心の中では信じていて、「いつかは……、いつかは……」という上昇志向を抱えて生きているからである。
韓国から日本にやってきた少女時代には、分かりやすくて、がむしゃらな上昇志向が感じられる。日本が元気だったころの上から目線を彼女たちは持っている。自分が格差社会の上位にしがみつきたいと願うオヤジたちの無駄な征服欲は、本能的にそこを逃さない。
少女時代の隠れオヤジファンたちは、たいてい酒席でバブルの時の話を喜々としてする。この期に及んでの無駄な上昇志向かもしれない。そして、少女時代がさらなる世界進出を企てていると聞くと、心の底で頑張れとエールを送っている。上昇志向みなぎるハイコンテンツを世界に送り出し続けてきた企業戦士だった日本のオヤジたちは、少女時代にあの頃の夢を見ているのだ。(中村修治)
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