月998円で、1万2000円相当が無料に――個人向け福利厚生サービス「モラエル」
福利厚生サービスを手掛けるベネフィット・ワンは、全国のホテルやレストランなどで割引が受けられるサービス「モラエル」を開始した。また月に998円支払えば、1万2000円相当以上のサービスが無料で利用できる。
福利厚生業務のアウトソーシングサービスを手掛けるベネフィット・ワンは7月14日、個人向けに、全国のホテルやレストラン、レジャー施設などで割引が受けられるほか、年会費と同額以上の無料券が付くサービス「モラエル」を開始すると発表した。
このサービスの最大の特徴は月に998円(年間1万1976円)支払えば、1万2000円以上のサービスが無料で利用できることだ。例えばホテル宿泊代1万8000円、エステ利用代2万円が無料となる。現在無料で利用できるサービスは1000件を用意しているが、2012年3月には1万件ほどに拡大させるという。
また会員になれば「ベネフィット・ステーション」に掲載されているサービスを何度でも利用できる。例えば映画館のチケットが前売り価格であったり、ホテルの宿泊代が他の予約サイトよりも安く設定されている。
「モラエル」のサービス開始は7月14日から。全国のファミリーマートやホテル、ゴルフ場などに入会案内を設置し、3年後には100万人の会員を目指すという。
利用率100%に
同社は福利厚生サービスを企業に提供しており、現在の会員数は549万人(2011年4月現在)。しかしサービスの利用率は25%にとどまっている。「福利厚生サービスの利用率を100%にするのは難しい。しかし『モラエル』の商品開発にあたり、利用率100%になる仕組みを考えた。その結果、会費を払っても『絶対元がとれる』サービスにした」(白石徳生社長)という。
企業側からすれば、このサービスを利用することでどのようなメリットがあるのだろうか。例えば共同購入型クーポンサイトを利用する場合、企業は販売手数料を運営会社に支払わなければいけない。一方、モラエルに掲載しても、企業は広告費や手数料は一切かからない。なぜならサイトの運営費などは個人の会費でまかなっているからだ。
「モラエルは手数料無料の“公設市場”だと考えている。企業は閑散期や空き枠があるときに集客すれば、経営効率を上げることができるだろう」(白石社長)と話した。
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