コラム
中国人が、“日本バッシング”をするにはワケがある:Wu Yuの中国版“新人類”とうまく付き合う方法(5/5 ページ)
中国コミュニケーションの極意を伝える本連載。中国流ビジネスと日本流ビジネスの“ギャップ”をご紹介した前回に引き続き、ビジネスシーンでのささいな誤解が、「日本バッシング」のようになってしまった具体的な事例をご紹介していく。
しかし、ほとんどの日本人はこの「顔」をさらすというのが苦手です。
「そんなこと、いちいち言わなくてもジョーシキだろ。だいいち、自分のプライベートな悩みやプレッシャーなんて職場に持ち込むなんてもってのほかだ。そんなもんは仕事が終わってからやれ」
そんな声が聞こえてきそうですが、中国ではアフター5に同僚や上司と「飲みにケーション」なんて文化はありません。だから、自分の「顔」は酒を飲んで酔っぱらって出すのではなく、あくまで昼間の仕事中に出すのです。
中国でビジネスをするのなら、そんな「日本の常識」は忘れてください。中国では同僚や商談相手に家族の話をしたり、自分がどんなことを日々考えている人間かという「顔」をみせるのは当然のことなのです。
もし中国人との関係がぎくしゃくしている方がいたら、ぜひ思い切って自分の「顔」をさらけ出してみてください。今よりもっと距離が縮まって仲良くなれるでしょう。
この「ささいなボタンのかけ違い」に気をつければ、日中関係は今よりもっとよくなると私は信じています。
関連記事
- なぜ中国人は「ごめんなさい」と頭を下げないのか
ちょっとした誤解や無知がとんでもなく大きな問題へ――。日中関係がこじれる時というのはやはりこのパターンではないだろうか。そこで中国における対人関係やビジネスマナーで、日本人が誤解してしまいそうな“ギャップ”をご紹介する。 - 中国人女性とのデートで、「中華食べに行こうよ」がNGな理由
中国人PRウーマンが、「中国人と上手に付き合う」ためのノウハウを伝授する本連載。コミュニケーションの極意は相手を理解すること――というわけで第2回目は、中国の未来を担う若者たちの結婚事情などに迫る。 - 「80後」ってナニ? 知らなきゃ損する中国の常識
「中国人と仲良くしたいけど、誤解や行き違いも多いし」と心配する人も多いのでは。そこで日本のPR会社で日中企業のコミュニケーションを手伝っている中国人女性が「嫌われない日本人」になるための極意を伝授。第1回目は中国人の若者たちの知られざる「素顔」に迫った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.