連載
はぁ? オレの愛人? 政治家はこうして殺される:中田宏「政治家の殺し方」(4)(3/3 ページ)
「女性スキャンダルまみれ」で「ハレンチ市長」と命名された、前横浜市長の中田宏氏。そして、「中田の愛人」と名乗る女性が全国ニュースに登場した。
私が気を取り直して「じゃあ、みんなでご飯を食べに行こう。こういうときは焼き肉だぁ!」などとカラ元気を発しながら、家族4人で焼き肉を食べに行った。
ご飯を食べた後で、3人に向かって次のように話したことを覚えている。
「お父さんは市長としていろんなことを変えているから、人から嫌われることもある。だから、世間からいろいろ言われることがあるけど、信じていてほしい」
私にまつわる醜聞が嘘だということは、一番近くにいる妻がわかってくれていたが、それでも私以上に不愉快極まりない日々を過ごしたことと思う。そうしたなかで、気持ちを落ち着かせて「お父さんはいろんな改革をやっているから嫌がらせを受けるけど、そんなこと信じちゃだめよ」と繰り返し子どもたちに言ってくれていた。だから、子どもたちは安定した気持ちで成長してくれて、我が家はいまも安穏に暮らせている。
(続く)
関連記事
- 私を奈落の底に落とした、スキャンダルとは
「女性スキャンダルまみれ」で「ハレンチ市長」と命名された、前横浜市長の中田宏氏。悩み苦しんで「白髪頭」となり、「死」を考えたこともあったという。そんな彼が、政界の隠れた裏側を告白した。 - 何が問題なのか? メディアにころがる常識
メディアが構造的な問題に苦しんでいる――。購読部数の減少、広告収入の低下などさまざまな課題が押し寄せているが、解決の糸口が見えてこない。こうした問題について、ジャーナリストの津田大介氏と社会学者の鈴木謙介氏が語り合った。 - 朝日新聞が、世間の感覚とズレにズレている理由
気鋭のジャーナリスト、上杉隆氏、相場英雄氏、窪田順生氏の3人が、Business Media 誠に登場。「政治評論家に多額の資金が渡った」と指摘されている官房機密費問題や、メディアが抱える問題点などについて語り合った。 - なぜこの国に、“モミ消しのプロ”は存在しないのか
ジャーナリスト・上杉隆氏をホストとする対談連載1回目。事件などを追い続けているノンフィクションライター・窪田順生氏を招き、メディアの現状や課題などを語り合った。 - 編集長は度胸がない+愛情がない……週刊誌が凋落した理由(前編)
発行部数の減少、名誉棄損訴訟、休刊……雑誌を取り巻く環境はますます厳しくなっている。そんな状況を打破しようと、“週刊誌サミット”が5月15日、東京・四谷の上智大学で開催された。第1部の座談会に登壇した、田原総一朗氏や佐野眞一氏らは何を訴えたのだろうか? - 相撲八百長疑惑の記事に4290万円。しかしまだ戦える――『週刊現代』加藤晴之前編集長
スクープを追い続ける週刊誌にとって、訴えられることは“日常茶飯事”の出来事なのかもしれない。賠償請求総額が24億円を超える『週刊現代』の加藤前編集長は、訴えられることについてどのように考えているのだろうか?
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.