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コラム

なぜドイツは製造業が強いのか――歴史を振り返る松田雅央の時事日想(4/4 ページ)

EUはユーロ危機に大きく揺れているが、そんな状況でも2011年ドイツの経済成長率は3%近くに達した。今回の時事日想は「ドイツ博物館」を紹介しながら、ドイツ経済の強さの秘密に迫ってみた。

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 20世紀初頭のドイツ帝国は欧州の覇権を狙い、工業の近代化と発展が国の重点課題だった。ドイツ博物館の主要テーマはそこからきており、一連の展示物を見ると今日もドイツが得意とする航空、機械、自動車の発展の流れを理解できる。また、軍事技術と民生技術は切り離すことができず、多くの分野で表裏一体に融合しながら発展してきた様子もよくわかる。

 ドイツ博物館で一番新しく開設された展示ホールは「ナノテクノロジー」。新素材、遺伝子操作、分子化学といったいわゆるハイテク技術は、これまでの重厚長大型技術の展示と強いコントラスをなしている。時代と産業の移り変わりを反映し、ドイツ博物館もまた進化を続けている。

オットー・ハーンらが核分裂現象を発見(1938年)した実験器具(左)、ナノテクノロジーの展示ホール(右)

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