調査リポート
被災や節電の影響で、外食市場は2年ぶりに縮小
日本フードサービス協会は1月25日、全業態トータルの年間の全店売上高は前年比1.2%減と、2年ぶりに減少したと発表した。東日本大震災や、それに伴う節電や自粛などで、3月の売上高が前年同月比10.3%減と大きく落ち込んだことが影響したようだ。
日本フードサービス協会は1月25日、外食産業市場動向調査の結果を発表、全業態トータルの年間の全店売上高は前年比1.2%減と、2年ぶりに減少したことが分かった。
東日本大震災による被災や、それに伴う首都圏を中心とした節電や自粛などの影響で、3月の売上高は前年同月比10.3%減、4月は同2.8%減、5月は同2.0%減と大きく落ち込んだ。しかし、10月以降は3カ月連続で前年同月を上回るなど回復したことで、落ち込みは限定的なものとなった。
焼き肉の売上減少が顕著
業態別の売り上げを見ると、ファストフードが前年比0.1%減、ファミリーレストランが同1.6%減、パブ/居酒屋が同4.5%減、ディナーレストランが同1.4%減、喫茶が同2.2%減、その他が同4.1%減、とすべての業態で前年を下回った。
また、ファミリーレストランに属する焼き肉は、4月に発生した「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件や、セシウム汚染牛肉問題などの影響が大きく、売り上げは前年比7.7%減と大きく落ち込んだ。
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