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コラム

トラックに負けた、貨物列車の残念な歴史杉山淳一の時事日想(5/5 ページ)

地方鉄道の衰退に歯止めがかからない。再生のカギは貨物輸送にあると思うが、そのシステムは古い。鉄道事業者だけでなく、国や物流業界も知恵とカネを出して、物流改革に取り組むべきではないだろうか。

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 12ftコンテナはまだまだ使える。しかし、宅配便の普及など荷物扱いの多様化によって、トラック運送会社に委託するケースが増えるのではないか。むしろトラック運送会社は、小口の荷物をまとめて、大型鉄道コンテナに都市間を委託する傾向もあろう。ならば、いつまでも鉄道都合の12ft規格にこだわらず、トラックと親和性の高い31ftコンテナ、世界共通規格のISOコンテナへの投資をすすめるべきだ。

 国はいま、幹線道路を45ftコンテナトレーラー、40ft背高トレーラーに対応させるべく整備しているという。鉄道においてもモーダルシフトに関する補助制度を設けて、荷主の鉄道利用を促していると聞く。これらの施策をさらに進めて、ISOコンテナ、31ftコンテナ関連設備への投資を進めてほしい。JR貨物だけに任せるのではなく、国や運送業界なども加わって知恵を絞り、国内JR貨物輸送のグランドデザインを策定すべきであろう。


大型コンテナへの移行が急がれる
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