新入社員に教えるべきこと、それは“ネットリテラシー”(2/2 ページ)
4月に入り、新入社員や新入生が入ってきました。新たな環境になじむまでそこそこ時間がかかります。迎える側の会社や学校はこの時機にきちんとしたコミュニケーション教育が必要です。
新入社員研修で徹底的にネットリテラシーを教える必要がある
ネット「炎上事件」が後を絶ちません。
アルバイト先のお客情報をTwitterやmixiやFacebookで書き散らし、それがばれて勤務先・学校、本名から住所から親兄弟の写真までさらし者にされるのは、ほとんどがこの辺りの年齢になります。有名大学の学生ですらそんな犯罪自慢をしてしまうのが理解に苦しみますが、飲酒運転やら残飯をお客に出したやら、有吉弘行さんのTwitterアカウントに向けて犯罪予告を書くやら、いっこうに収まる気配がありません。
AKB48でも禁止されている恋愛についてTwitterやmixiに書いてしまい、それが原因で引退を余儀なくされるといったことが起こっています。匿名なら分からないと思ったのかもしれませんが、ネットで匿名は基本無い、と考えるべきでしょう。
自覚を待っていても間に合いません。企業は新入社員研修で、徹底的にネットリテラシーを教える必要があります。ネットはプライバシー空間ではなく、公衆の往来であり、そこに書いたことはいずれ公になる。それに耐えられることしか書いてはいけないのです。単純なことですが、それを放置すればリスクは企業に回ってきます。
馬鹿を発見してくれるのだからそのままにすれば良いという、レッセフェール派の意見もありますが、炎上したツケは本人を破壊するだけでなく、雇い先企業にも来ます。教育や研修では「知っていて当然」はどんどん通用しなくなっています。私は企業リスクとして、教えるべき段階に来ていると考えます。(増沢隆太)
関連記事
- 名選手は名監督ならず――キャリア教育は誰が行うべきか
プロスポーツで、名選手が名監督になるのは、スタープレーヤーで、なおかつV9監督の川上氏などが例外であり、標準とは言えません。名選手になるトレーニングや鍛錬は、名指導者になるためのそれとは別物だからです。教育に携わる者も似ています。この違いを考えてみましょう。 - 転職のリスクはどうすれば減らせるのか
会社員であれば誰でも何度か転職を考えるもの。問題は「今、すべきなのか」「そうでないのか」という判断。その判断に正解や不正解はあるのだろうか? 考える上でのヒントはいくつかあるが、その1つに自分の「時価」を考えることにある、と筆者は主張する。 - 就職採用の都市伝説を検証する
新卒を中心に、進路相談や個人カウンセリングを希望する人が増えてきたという筆者。採用に関してはさまざまな話があるものだが、gooランキングにある「思わず信じてしまう就職活動の都市伝説ランキング」のようなものは誰しもが気になるもの。そこで、筆者は採用側の視点からその内容を検証してみることにした。
関連リンク
Copyright (c) INSIGHT NOW! All Rights Reserved.