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「影響の与え方が変わった」というが、何がどう変わったのか新連載・ソーシャルインフルエンス(4/4 ページ)

「影響の与え方が変化している」という人がいるが、何がどのように変化したのだろうか。「『影響力のベクトル』が変わった」「『影響力の範囲』が変わった」「『影響力のスピード』が変わった」――この3つの変化について、具体的にみてみよう。

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 最後に「影響力のスピード」だ。これにはふたつの視点がある。まずは「影響の広がるスピード」。情報流通のスピードが向上した結果、影響力のスピードもより速くなった。それどころか、「影響」というのは連鎖的な力学を持つものなので、人を動かすパワーを持つ情報が拡散していくと、広がれば広がるほど、その影響力はさらにスピードアップしていく。もうひとつの視点が、「影響を持つまでのスピード」だ。誰かが何かを訴えたいとき、誰かを動かしたいとき、10年前と現在を比べてみれば分かる。潜在的な影響力を持つ主体者が、それを実践できるまでのスピード。情報が拡がるスピードのみならず、影響力が世に放たれるまでのスピードも飛躍的に向上しているわけだ。

 どうだろう? 「影響の与え方の変化」について、3つの視点で少し整理が進んだのではないだろうか。さあ、この3つの視点で、ちょっと具体的な事象を見てみよう。あらかじめ断っておくが、あえて強烈に距離感のある2つのムーブメントを題材にして解説する。影響力という観点に普遍性があるということを、より際立たせるためだ。では、革命を起した政治的なムーブメントと、ビジネスとして大成功したアイドルユニットのムーブメントの話に進んでいこう。

(つづく)

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