ネットより新聞やテレビ、シニア世代の情報収集
高齢化にともない、今後急速に増えていくシニア世代。SNSサイトを使っている人と使っていない人では、インターネットとの付き合い方が大きく異なっているようだ。クロス・マーケティング調べ。
人口が多い団塊世代の退職で、マーケットとしても注目されているシニア世代。どのような特徴があるのだろうか。
クロス・マーケティングの調査によると、60〜79歳の男女に「商品やサービスの情報収集に役立っている情報媒体」を尋ねたところ、「新聞広告・記事」(61.3%)や「テレビCM」(58.0%)、「テレビ番組」(57.8%)が上位。以下、「折り込みチラシ」が51.5%、「インターネット上の広告」が39.2%で続いた。
1960年代生まれから1990年代生まれを対象とした別の調査では商品比較サイトやテレビの割合が高かったが、この調査をみると、シニア層では特に新聞を参考にする割合が高くなっていることが分かる。
SNSサイトを利用しない理由は
若者を中心に急速に拡大しているSNSサイト※。SNSサイトを「利用している」という割合は36.3%と、3人に1人。利用しているSNSサイトでは「Facebook」が5.5%と最も多く、「Q&Aサイト」(4.7%)、「Twitter」(4.6%)、「mixi」(2.3%)、「シニア向けSNSサイト」(1.5%)、「Google+」(1.4%)と続いた。
シニア層でもSNSサイトを利用している人と利用していない人で前問の回答の傾向も異なっており、「インターネット上の広告」「インターネットのニュース、関連情報サイト」と回答した割合は利用している人の方が15〜20ポイントも高くなっていた。
SNSサイトを利用していない人の方が多数派のようだが、「利用していない理由」を聞くと、「興味がないから」が59.0%と断トツ。以下、「どうやって使うか分からないから」が24.7%、「個人情報公開に不安があるから」が23.5%、「使い込む自信がないから」が21.7%で続いた。
男女別にみると、男性では「情報の発信が面倒くさそうだから」「利用価値がなさそうだから」の割合が高く、女性では「使い込む自信がないから」の割合が高くなっていた。
インターネットによる調査で、対象は60〜79歳の男女1200人(男性600人、女性600人)。調査日は7月12日。
関連記事
- 団塊世代の男性、14.5%は「友人がいない」
日本の経済成長を支えてきた団塊の世代。60歳を超え、第二の人生を送っている人も少なくないが、普段から交流のある友人の数を聞くと、14.5%は「いない」と回答した。インテージ調べ。 - 若者はなぜ生きづらいのか?――社会学者、鈴木謙介氏インタビュー(前編)
自殺者11年連続3万人超え。「幸せ」と答えた小中学生14%、15カ国中最低……。日本社会に閉塞感が蔓延している。私たちはこの社会をどう変えていったらいいのか。経済さえ回れば幸せなのか。創造と変革の先に目指す理想の社会とは何か。気鋭の若手社会学者、鈴木謙介さんへのインタビューを3回にわたって掲載する。 - 若年貧困層が戦うべき相手は誰なのか?
「この年収では結婚もできない!」という、若年貧困層が掲げるスローガン。しかし、「それは戦う相手を間違えているスローガンだ」とちきりんさんは指摘します。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.