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なぜ恋人ができないのか? 若者の間で広がる面倒な関係仕事をしたら“若者”が見えてきた(後編)(5/6 ページ)

若者の間で「彼女ができない」人が急増している。昔に比べ、「異性の人と話すのは苦手」といった人は減ってきているように思うが、なぜ恋人ができないのか。その原因について、若者事情に詳しい博報堂の原田曜平氏に聞いた。

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土肥:原田さんの話を聞いていると、深い関係を築き上げるのは難しい感じがします。

原田:恋愛だけでなく、親友もできにくいですね。たくさんの人に時間を割かなければいけないので、男性依存が強い女性には、すぐに「あいつはおかしい」なとと言われてしまう。

 また彼氏と別れれば、翌日には他人がそのことをツイートしていたりする。「あいつ、別れたそうだぞ!」などと書いてある。そうした書き込みを読めば「あっ、オレのことだ!」と分かってしまう。このような嫌な気分にならないために、あえてリスクをおかさない人が増えてきているのではないでしょうか。

面倒な関係

原田:知り合いの女性からこのような相談を受けました。「彼氏ができたのですが、彼の噂話がたくさん入ってきて……悩んでいます」と。例えば「○○(彼氏の名前)は、昔、女遊びばかりをしていた」といった内容なのですが、彼女にはそれが事実かどうかが分からない。そして「もう誰も信じられない」とも言っていました。

 そんな状態になれば、誰だって疑心暗鬼に陥りますよね。心に深い傷を追う人がでてきても不思議ではありません。

 こうした噂話はどこから出たのか、情報の出所がよく分からないケースが多いんです。昔であれば、中学を卒業して、高校に入学すれば、中学時代の仲間とは基本的に切れてしまう。過去の情報はなかなか入ってきませんでした。

 しかし今はSNS上でつながっているので、誰かと誰かが友だちであったりする。そうなれば友だちだけでなく、自分の過去の情報もどんどん入ってくるんですよ。ちょっと、面倒な関係ですね。


若者の間で広がる“面倒な関係”(写真と本文は関係ありません)

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