警備+○○で、ALSOKのビジネスが注目されている:新連載・儲かっている企業にはワケがある(5/6 ページ)
綜合警備保障(ALSOK)はどんな事業を行っていると思いますか? こう聞かれれば、多くの人は「警備」を挙げるだろう。同社のメイン事業は確かに警備なのだが、警備とあることを組み合わせた新事業が注目されている。それは……。
入金機オンラインシステムを利用すれば、現金回収のリスクと工数を落とすだけにとどまらず、店舗運営に集中できるようになります。レストランや小売りなど、フランチャイズ型や多店舗展開している業態の場合は、各店の現金管理は担当者への負担になります。特に最近のリテール商売は、コストを切り詰めてギリギリのスタッフで回す傾向が強まっていることから、顧客対応やサービス提供に直接関係のない業務はなるべく手短に済ませたい、あるいは抱えたくないというニーズが事業者側に渦巻いています。また、金融機関が動けない日でもALSOKが動いてくれたりと、小売店では命綱の現金取扱い効率が改善される面もあります。
ALSOKがこのサービスで提供しているのは、輸送の安全を単に機械化しただけでなく、お客さんが本業に集中できるよう新しい価値提案を行っているのです。例えば学生街の店舗では午後に需要のピークがくるので、夕方に銀行に行こうとしてもなかなか行けません。仕方がないのでアルバイトにお店を任せて、自分は近所のATMに……。このようなケースではセキュリティ以上の、売り上げに直接寄与するビジネスメリットが得られます。
さきほど、セキュリティサービスが人的警備から機械警備に切り替わることで大きく市場が伸びたというお話をしました。同じように、人手をかけた警備よりもネットワーク化は業務効率を押さえたコストバランスの良いサービスメニューを組むことができます。
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