今さらですがFacebook使うのって危ないよ、絶対(2/2 ページ)
日本でも多くの人が利用するようになったFacebook。しかし、筆者はビジネスマン、特に経営層がFacebookを使うことの危険性を指摘し、ソーシャルネットワーキングサイトと私たちの将来を予想します。
Facebookとのほどよい距離感
例えば、クルマを社用車として計上する場合は、「営業等の会社業務に使用しており」かつ「会社、あるいは近隣に駐車場がある」ことが必要となる。ただし、それを満たしていればどんなクルマでも大丈夫かというと、その妥当性については常に議論がつきまとう(つまり、高級車だったら認められないこともあるわけだ)。なのにFacebookでリスクを自らさらすことはない。少なくとも私はそう思う。
ソーシャルネットワーキングサービスで人と人が「つながる」ことの優位性ばかりが喧伝されているけれど、危うさについても述べておきたかった。それにしても、なんでまたインターネットを使って、自分たちの会社が羽振り良いことを自慢する必要があるのだろう。「いいね!」を押した会社からは毎日のように社長の豪華絢爛な遊びっぷりがニュースフィードに流れてくるし、「友達」の一人は高級ホテルに泊り続ける様子をご丁寧に写真つきでアップしている。
いや、もちろんこれらの注意点はサラリーマンには無関係だと言われるかもしれない。ただし、自分が情報を発することの利点とともに、危うさも認識しておきたいのだ。ソーシャルネットワーキングサービスとの「ほどよい」距離感を意識するほうがちょうどいい。
ちなみに私はFacebookアカウントを持っており、毎日のように書き込んでいるものの、私生活や交友関係などはほぼ書き込んでおらず、ドラえもんとオタク趣味をひたすらつぶやいている。このような使い方がふさわしいものかは分からないけれど、危険はない。
しかし、それにしても外国人のアカウントを見ると、あまりに赤裸々に個人情報を公開していることに驚く。自分の子どもの名前と年齢を公開してしまえば、企業のマーケティングリストに載ることは明確だ。マーケッターたちがFacebookは宝の山というのもよく分かる。これまでお金を払って集めていたデータを、むしろ参加者がタダで公開してくれているのだ。しかも、趣味嗜好などの属性つきで。これほど儲けのタネが転がっている時代はないというわけだ。
ちなみに、私は冒頭で挙げた、将来の米国大統領選が成立しなくなることをうれいてはいない。むしろ、日本人のハッカーたちが大統領選候補の人たちを過去のデータベースから拾い上げて、「こいつ、小学生のころに学校でウンコ漏らしたらしいぜ」とか「こいつ、彼女の誕生日プレゼントに自作の曲なんか贈って、キモヲタだぜきっと」とか笑い始めたら、多少は米国人に対する萎縮がなくなって「こいつらもたいしたことないじゃん」と思えるはずだ。日本外交にも好影響を与えるかもしれない。
言いすぎかな。(坂口孝則)
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