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コラム

桜宮高校バスケ部キャプテンの自殺の原因は「体罰」ではない窪田順生の時事日想(4/4 ページ)

大阪市立桜宮高校で、バスケ部の顧問の教師に暴力を受けていた男子生徒が自殺した。この問題を受け、マスコミは連日のように「体罰」として取り上げているが、どうもしっくりこない。この教師がやったことは「体罰」ではないからだ。

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言論機関が「言葉」に手を抜いた

 この事件をうけ、下村博文文部科学相は「いかなる場合も体罰をしてはいけない」と全国で体罰の実態調査を行うことを発表した。

 少年たちのスポーツ指導の現場に軍隊式の「公開処刑」を持ち込んだ非常識な男を責めなくてはいけないはずが、いつの間にか、「体罰教師」をあぶりだす魔女狩りになってきた。こうなると、問題行動を起こす子どもに対して“厳しい指導”をするまともな教育者が、モンスターペアレンツからの密告を恐れて萎縮する。

 言論機関が「言葉」に手を抜くと、世論がミスリードされるというお手本みたいなケースだ。

 亡くなった少年のご冥福を心からお祈りします。

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