キャラクターの名前、どうやって付けるべき?
イベントや広告などでキャラクターを使う時、その名前を適当に付けるのか、意味を持って付けるのか。できれば、根拠を持って付けたいと思った時のヒントをお伝えします。
著者プロフィール:小野寺洋(おのでら・ひろし)
1973年佐賀県生まれ、佐賀大学理工学部卒。大学卒業後、出版社に入社。2005年から株式会社JIMOSで自社通販ノウハウを元にしたダイレクトマーケティング支援事業を行う。
最近、子どもに読みづらい名前を付ける親が増えたという。宇宙(そら)はまだなんとか読める(?)にしても、絆(はあと)、勇気(ふぁいと)になると、もうお手上げ。個性を出したいという親心も分からないわけではないが、「読めない名前を付けてどうするの?」と言いたい状況。特に、学校の先生にとっては、何とも悩ましい問題であるように思う。
私が実際に行った人物名の付け方
さて、私はかつて、マンガのシナリオやコピーを作る仕事をしていた時期があった。マンガではさまざまなキャラクター(人物)を登場させる必要があるのだが、その時の名前をどう付けるか。実は名前1つにもクリエイティブのアイデアがあると思う。
例えば、ターゲットを若手の社会人と設定してみた場合、恐らく私が主人公に付ける名前は、男性なら「達也」「大輔」「拓也」、女性なら「愛」「麻衣」「彩」だろう。それはなぜか。答えは「ターゲットの年代にその名前が多いから」だ。
1人でも多くの人に興味を持って読んでもらいたい。そう考えた場合、自分と同じ名前や友人・知人と同じ名前が何度も出てくるマンガはやっぱり気になるし、結果的に感情も移入しやすいようだ。これは“お金をかけずにできる注目のさせ方”の1つである。
ちなみにこれ、明治安田生命が毎年発表している「名前ランキング」を見れば、各年の名前を把握することができる。
大学生〜若手の社会人の場合、平成元年周辺の名前ランキングを見れば、上記のような名前が上位にあるというわけだ。ちなみに私の「ひろし」という名前、昭和40年代後半まではランキング上位に入っていたのだが、以降は完全に下火に(涙)。昭和30〜40年代生まれの人には多いようだ(最近は流行ってないなあ…… )。
「どこまでこだわれるか」、それが最後の一押しにつながる
たった1〜4文字の名前にも、クリエイティブの魂を込めることができるし、それが購入を迷うお客さんの背中を後押ししてくれることもある。どこまでこだわれるか、その執念が、レスポンスを最後に一押ししてくれるかどうかの分かれ道だと、私は常々感じている。
もし、キャラクターに名前を付けようとして迷ったら、ぜひ参考に。“無料”でできるしね! (小野寺洋)
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