英語の細かいニュアンスを間違えないようにするテクニック:ビジネス英語の歩き方(2/2 ページ)
母国語でない人にとって、英語の細かいニュアンスの違いは分かりにくいもの。しかし、さまざまなテクニックを使うことで、ニュアンスを誤らないようにすることができるのです。
一瞬で英語のチェックをする方法
このように母国語でない人間にとっては、英語の細かいニュアンスは分かりにくいもの。そんな時に役立つ「Grammarly」というWebサイトをご紹介します。
トップページに英語の入力欄があり、ここに英文を入力すると、その中に含まれる誤りを指摘してくれるというものです。試しに電話でミーティングをした後のフォローのメール例ということで、次のような文章を入れてみましょう。
「The phone discussion we had last week turned very exciting. In the end, we found lot of unexpected choices for our next project. China is not an easy market, but it is a must. We cannot go forward without it」
そして、「Start Review」というボタンを押すと、さまざまなチェックを行い、数秒後に判定が出ます。
ム、ムッ? ミスが4つあって56点。そんなに低いの? 何がいけないの?……と思うわけですが、こうなれば低い点数の理由が知りたくなります。
有料版に登録すれば何が問題かを詳しく知ることができるのですが、トライアル版でもこの文章の場合はlotではなくa lotでないといけないとか、veryという単語の使い方が良くないとか、そういった指摘を見ることはできます。
Grammarlyはやや過剰にアドバイスする傾向はあるのですが、いろいろ問題点を指摘してくれるので、便利と言えば便利。特に長い文章をチェックする時には助かります。小さい会社でも誰か一人が有料会員になって、その人のところに長いビジネス英語をメールしてチェックしてもらい、送り返してもらうようにすれば、会社全体で活用することもできるでしょう。
著者プロフィール:河口鴻三(かわぐち・こうぞう)
1947年、山梨県生まれ。一橋大学社会学部卒業、スタンフォード大学コミュニケーション学部修士課程修了。日本と米国で、出版に従事。カリフォルニアとニューヨークに合計12年滞在。講談社アメリカ副社長として『Having Our Say』など240冊の英文書を刊行。2000年に帰国。現在は、外資系経営コンサルティング会社でマーケティング担当プリンシパル。異文化経営学会、日本エッセイストクラブ会員。
主な著書に『和製英語が役に立つ』(文春新書)、『外資で働くためのキャリアアップ英語術』(日本経済新聞社)がある。
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