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コラム

耐震性を考えて「自由な間取り」にしませんか――身の丈に合った住宅選び(3/3 ページ)

東日本大震災を機に「家の耐震性を重視する」人は増えたはずだ。ある調査によると「耐震性のことを考えれば、間取りを変えなければいけない」と思っている人が多いようだが、本当にそうなのか。最新の構法では……。

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先行き不透明だからこそ家についてじっくり考えてみる

 このSE構法の例を見ても分かる通り、近年では耐震性を確保しつつ、同時にデザインや間取りの自由度も損なわない工法も出てきている。前述したように、住宅の購入は人生の一大イベントであると同時に、自分と家族の将来を大きく左右する住環境を決定する。それだけに「耐震性のためには何かを犠牲にしなくてはいけない」という先入観にとらわれることなく、可能な限り広く情報を収集して、ベストな決断を下したいところだ。

 ただし、先に竹下氏も指摘した通り、無理は禁物。いくら丈夫で快適な家を建てたとしても、ローンの返済で家族の生活が圧迫されるようでは、それこそ本末転倒だ。建設に掛かる費用や、将来に渡るメンテナンスコストを慎重に検討した上で、自身の返済能力やライフプランとバランスが取れた「身の丈に合った」住宅選びをしたい。

 「経済動向に震災リスクと、何かと先行き不透明な時代ですが、将来の見通しを立てることが大事だと思います。人生にはいくつもの落とし穴が待ち構えていますが、あらかじめどこにどんな落とし穴がありそうか考えておけば、よりリスクを低減できます。退職して、高齢者になった後の住居の問題もそのひとつ。確かに、遠い将来のことを考えて、家族で話し合うのは面倒かもしれませんが、そのことで家族の絆も深まるかもしれません。これを機に時間をかけてじっくり家について考えてみることをオススメしたいですね」(竹下氏)

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