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聞き返し方ひとつで英会話はこんなに楽になる:ビジネス英語の歩き方(2/3 ページ)
「Pardon?」――相手が英語で何と言ったのか分からないときに使うフレーズだが、繰り返してもらっても分からないということは少なくない。それは、聞き返し方が悪いから……かも。
相手が言い方を変える質問を繰り出そう
例えばビジネスのやりとりで、「価格は、もう少し何とかなりませんか?」という質問をされたとします。
- Can you be more flexible on your price?
だいたいこんな感じの英語で聞いてくるはずです。周りが騒々しいとか、相手の発音が不明瞭で聞き取れなかったのであれば、「Pardon?」でもかまいません。しかし、相手の真意をより正確に知るためには、すこし聞き返し方を工夫する必要があります。
- So, you mean?
これでOKです。あえて日本語にするならば「あなたが言いたいのは?」ということです。すると相手は、さきほどの遠まわしな言い方を繰り返すのではなく、
- I think your price is high.(値段が高いですね)
とか、
- Can you lower the price?(値下げできますか?)
などと、実に分かりやすい表現で言いかえるでしょう。
ここがポイントなのです。つまり、初めに聞いた「値段についてフレキシブル」という控えめな言い方と、「値段が下げられないか」という2つの表現がつながって、「このディールには関心大ありだが、値段を下げてもらいたい」という相手の意図がはっきりと見えてくるわけです。
これに類した表現としては、
- So you want?(お望みは?)
とか、もっと簡単に
- Your point is?(あなたのポイントは?)
など、いくつかあります。
大事なことは、「Pardon?」のような、英会話教室でネイティブの先生が教える、画一的な聞き返し方だけではなく、少し工夫し、相手に考えさせる表現を使うことで、英会話はぐっと楽になり、相手の意図の理解も正確になるということです。ぜひ試してみてください。
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