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売上を伸ばしているのにはワケがある――エキナカ自販機の裏側仕事をしたら“知見”が蓄積された(前編)(2/6 ページ)

エキナカ自販機の売り上げが、右肩上がりで伸びている。自販機はなにげなく置かれているように感じるが、実はその裏側でさまざまな工夫がされているのだ。ヒットの秘密について、JR東日本ウォータービジネスの担当者に話を聞いた。

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2012年春・夏のデータから見えてきたこと

土肥:エキナカ自販機の売り上げが、好調ですね。JR東日本ウォータービジネスが設立(2006年)してから、売り上げが約1.5倍ですよ。この間、自販機はそれほど増やしていないのに、なぜこんなに業績を伸ばしているのか。その要因は、やはり自販機POSデータをマーケティングに活用されているからだと思うんですよ。

 そこで笹川さんにおうかがいしたい。前回の取材から1年が経ちましたが、その後、データ分析からどのようなことが分かってきたのでしょうか?

笹川:今回は2012年春・夏のデータから見えてきたことを、お話させていただきますね。まず、下の「時間帯売上構成比」を見ていただけますか?


時間帯売上構成比(2011年と2012年の春・夏)

 最大のボリューム時間帯は午前8時台――これは2011年のデータと同じ。ただ2012年は午前9時〜10時台の売り上げがアップしました。午後の早い時間帯に売り上げが落ち込む傾向があるので、昨年は午後1時〜2時台の売り上げをアップさせるために、さまざまな商品を投入してきました。結果、その時間帯の売り上げは伸びたのですが、それ以上に、午前9時〜10時台が好調でした。

 ここで新たな仮説が生まれました。午後の早い時間帯は、まだまだ伸びしろがある。そして伸張率が高い午前9時〜10時台は、通勤客以外の人たちが購入しているのではないか、ということです。

土肥:ふむふむ。

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