撮影現場では何が起きていたの? キリン、話題のCM「カンフースター篇」:仕事をしたら“みんなの夢”をかなえることができた(1/5 ページ)
キリンビールのCM「カンフースター篇」が話題になっている。ネット上では「泣けた」「素晴らしい」といった声が続出しているが、撮影現場ではどのようなことが起きていたのか。撮影に携わった同社の担当者に話を聞いた。
あなたはカンフーの「弩裏威夢拳(どりいむけん)」をご存じだろうか。「酔拳や木人拳なら知っているけど、その弩裏威夢拳とやらは聞いたことがないなあ」という人も多いだろう。テレビをあまり見ない人にはピンとこないかもしれないが、いまこのカンフーアクションに注目が集まっているのだ。
「弩裏威夢拳」とは、キリンビールのCMに出てくる架空の拳法。カンフースターになりたいというサラリーマン・石田和大さんの夢をかなえるために、CMにはジャッキー・チェンさんや中川翔子さんらが出演した。この企画は一般の人から夢を募集し、いろいろな人を巻き込んで実際に夢をかなえるというもので、これまでに「プロレスラーになって長州力さんと対戦したい」「もう一度バンドを組んでステージで演奏したい」といった夢を実現させ、その様子をCMで放送した。
今回の「カンフースター篇」は、石田さんのキャスティングの要望も反映され、師匠役にはジャッキーさん、弟子役には中川さん、敵役には学生時代の後輩らが登場。石田さんはジャッキーさんの愛弟子として、カンフーアクションを披露している。「敵を屋根から落としたい」「テーブルとか壊したい」といった細かな部分まで、石田さんの夢が詰め込まれていて、ベタなギャグやストーリー展開もカンフー映画風に仕上がっているのだ。
CMのメイキング動画などはYou Tubeで見ることができ、視聴者からたくさんのコメントが寄せられている。「自分ひとりの夢だけでなく、後輩の将来までひろげ、さらにしょこたんの夢までかなえてしまうという、自分の周りを自然に幸せにする力をもつすごい人だ。夢をかなえるというテーマとしては完璧すぎる」「出演者全員がハッピーエンドという素晴らしい企画」「これは泣ける」など多くの人の心を揺さぶり、再生回数は300万回(メイキングなど4つの累計)に迫っている。
「CMだけでなく、メイキング動画を見て目頭が熱くなった」――。そんなコメントが数多く寄せられているが、撮影現場ではどのようなことが行われていたのか。CM製作に携わった、キリンビールの今村恵三さんに撮影秘話などを聞いた。聞き手は、Business Media 誠編集部の土肥義則。
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