夢の買い過ぎにご用心! 宝くじの還元率と当選率を考える(2/2 ページ)
宝くじの賞金が数億円ともなれば、誰もが「もし、当たったら……」と夢を膨らませるもの。お小遣いの範囲で買うのであれば問題ないとは思いますが、買いすぎている人は注意が必要です。
宝くじの当せん金はわずか46.3%
宝くじ公式サイトによると、平成23年度の宝くじの収益金の内訳は、当せん金が46.3%、公共事業などに41.1%、印刷経費や売りさばき手数料などが11.6%、社会貢献広報費に1.0%となっています。
つまり、当せん金として期待できるのは購入費用のうち半分以下の46.3%しかありません。
ここで、46.3%がどの程度の割合なのかを少し考えてみましょう。例えば、1枚300円で必ず当たる宝くじを作ったとすると、当せん金は約139円です。これでは誰も買わないでしょう。では、1種類の当たりとはずれしかないと仮定して、2分の1の確率で当たる宝くじを作った場合、当せん金は約278円です。これも、当たったとしても損してしまいますので売れないでしょう。
それでは実際の当せん確率はどのくらいなのでしょうか。平成25年7月10日から発売されるサマージャンボ宝くじで検証してみましょう。500万円以上の高額当せん本数は1ユニット(1000万枚)当たり5本なので、当せん確率は1000万分の5です。
10枚買った場合を考えると確率は10倍になりますので20万分の1になります。例えば、阪神甲子園球場の収容人数が5万人弱なので、満員の甲子園球場4個分の観客のうち1人が当たる確率です。10枚買った場合に元手以上が回収できる3000円以上の当せん確率でも約11.12%しかありません。
あなたは、今まで宝くじをいくら購入していくら当選金をもらったか分かりますか? 宝くじの当選確率は、努力によって高めることはできません。また、いくら続けて購入しても次に買う宝くじの当せん確率は上がりません。私としては、宝くじの購入費用はおさえて確実な貯蓄に回すことをおすすめします。(犬山忠宏)
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