“最高の授業”は世界に届けられるのか? 課題はマネタイズ:仕事をしたら“なんちゃってグローバル君”がいた(5)(5/5 ページ)
教師不足に悩む途上国に、DVDなどを使って“最高の授業”を届ける――。そんなプロジェクトが進んでいるが、課題はマネタイズ。安定的に続けていくためには、どのような工夫が必要なのだろうか。
活動を通じて、手にしたもの
土肥:最後に、ひとつ質問を。これまでの活動を通して、何を手にされたのでしょうか。最も印象に残っていることを教えてください。
税所:自分と同じような志を持った人と出会ったことですね。国籍、肌の色、年齢などたくさんのことが違うのに、子供の未来のためにがんばろうという人と会ったときには、ものすごく感動しますね。
土肥:同じ志を持った人って、そんなに簡単に会えるものなのですか? 日本でもなかなか会えませんよ。そんな人と。
税所:なぜ会えるのかというと、ちょっとでも気になる人の情報が入ってきたら、電話やメールなどを使ってアタックしています。ときには“出待ち”をして、とにかく会ってみる。その結果、自分と同じ志を持った人と出会えているのかもしれません。
土肥:気になる人に会ったとき、どんなことを心掛けているのでしょうか?
税所:とにかく相手の話を聞くことですね。話を聞いて、相手は何を望んでいるのか。ボクは“最高の授業”を届けようと思っているのですが、相手にとって“最高の授業”はなんなのか。まずは、考えを知ることから始めていますね。
土肥:私はこう言いました。税所さんには「『教えてもらう力』がある」と(関連記事)。その「教えてもらう力」があったからこそ、税所さんは同じ志を持った人たちに会えているのかもしれませんね(自慢)。
税所:はっ、確かに! ドイさんには「まとめる力」がありますね。最後に、うまく(笑)。
土肥:ではでは、このへんで。
(終わり)
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