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『風立ちぬ』にクレームをいれた「日本禁煙学会」は、間違ったことはしていない:窪田順生の時事日想(4/4 ページ)
映画『風立ちぬ』の中で喫煙シーンが多過ぎるとして、日本禁煙学会が要望書を送った。このことについて、多くの人が批判しているが、学会が行ったことは本当に悪いことなのか。実は、間違ったことはしていないのでは……。
日本の場合ちょっと違うのは、そういう“情報操作”を駆使するのが、タバコ事業を実施的に支配する財務省の官僚だということだ。
公社時代の名残でいまだにJTの大株主であるし、最近はかなり減ったとはいえ、関連団体には先輩たちが山ほど天下っている。
そんな彼らにとって「タバコ」は政治家を増税に誘導するカードにもなる。福田内閣や麻生内閣でも、消費税増税を回避する手段としてタバコ増税が注目されたが、やれ禁煙ファシズムだとか、やれタバコ葉農家を殺す気かなんて批判から頓挫して、「やっぱ消費税あげるしかねーか」という話に落ち着いた。
安倍首相が消費税増税実施の決断を迫られているこのタイミングで、「禁煙ファシズム」という言葉がでる。この空気のなかで「消費税は見送って、タバコの税金上げます」なんて言おうものなら、「禁煙学会」のように袋だたきにされるのは目に見えている。
毎度おなじみの運動団体の、毎度おなじみのクレームがなぜ今回に限って大騒ぎになったのか。
「炎上マーケティング」を仕掛けるような連中は、「禁煙学会」なんて分かりやすいところにはいない。
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