「なぜ生きたいのか」を真剣に考えてこなかった:人が死ぬときに後悔する34のリスト(2/3 ページ)
明日死ぬかもしれない。そのときあなたは、人生を後悔しない自信がありますか? 誰にでも、いつかは必ず死が訪れます。今生きている人たちが後悔しないように、納得して人生をまっとうするためのヒントを紹介します。
死を意識すると、生きたい理由を真剣に考えるようになる
「木村さんは、どうして生きたいんですか?」
私の質問が予想外だったのでしょう。木村さんは「エッ?」と言ったきり、絶句してしまいました。けっして私は意地悪でこんな質問をしているわけではありません。今までたくさんの患者を診てきましたが、「なぜ生きたいのか」を真剣に考えてこなかった人があまりにも多いのです。
たいていの人が、死にたくない理由、まだ生きていたい理由すら真剣には考えていません。そのため、生活習慣病のリスクだらけの日々を送って、ある日突然、死を意識せざるを得ない状況に直面してしまうのです。
病気は、「こんな生活や考え方をしていたら、とても健康ではいられません」と、体と心が発するSOSです。言葉を発せない体や心が「なんとかしてくれ!」と悲鳴を上げてあなたに訴えているのです。
それでも自分を正さず、体や心をいたわらない人には「ここまで悪くならなければ、気付いてくれないのか」と、体が最後通牒をつきつけ、がんのような死を強く意識する重い病気を発症して「このままでは、とても生きていられない! なんとかしてくれ!」と必死で訴えるのです。
がんという病気は、考え方によってはいい病気だと、私は思っています。
がんはたとえ早期であっても死を意識する病気です。ここで死んではマズイと思えば、なんとか病気を治そうという気力が湧いてくるし、習慣を変えてでも生きようとするからです。
死を意識するということは、自分自身の寿命を意識することです。自分自身の寿命を意識すると「生きることには限りがある」と考えざるを得ません。ならば、そのなかで自分がやりたいことは何かを真剣に考えます。
それをやるためには、あとどのくらい生きていたいのかを考えるのです。
そして、自分のやりたいことのために限りある時間を有効に使うには、健康でいることが大切だと思い、医療とのかかわり方をきちんと考えるようになるのです。
関連記事
- これからの“死”の話をしよう
何事においても、軽微であればあるほどすぐに決めて取り掛かれるし、迷いなく前向きに行動できる。しかし重大なことは、なかなか決められないし、取り組み姿勢も恐る恐るになりがちだ。 - 多死社会の入口で感じた「悲しくて楽しい」こと
最近、「生老病死(しょうろうびょうし)」を考える機会があった。「生まれる、老いる、病む、死ぬ」の4つ、必ずやってくる苦悩。今後増える「死」を楽しく語り合えることが大切なのだ。 - 今日が人生最後の日だとしたら? “人生の有限感”が生き方を変える
多くの起業家が持つという“人生の有限感”。「人間、いつ死ぬか分からない」と感じることによって、逆に不安がなくなり、アクセルを全開にして、進みたい道を進めるようになるということです。 - 死んだら発動する“お別れサービス”は何年先まで保証する?
自分が死んだら、指定したアドレスにお別れメールを送ったり、自分のブログにメッセージを載せたりできる“お別れサービス”がある。それらがどのように運用されているか調べてみた。 - 費用がネックに? 自分の葬式「してほしくない」理由
自分の葬式をしてほしいと思っている人はどのくらいいるのだろうか。20〜40代の人に聞いたところ、「してほしい」と答えた人は50%、「してほしくない」が50%と二分する結果となった。アイシェア調べ。 - 死ぬまでに泳いでみたい12のスポット
旅行クチコミサイトが世界の「ワイルドな」スイミングスポットを紹介している。泳ぐには安全でも、快適でもない……という。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.