病気にのまれてしまった:人が死ぬときに後悔する34のリスト(1/3 ページ)
患者の心の持ち方次第では、生存率に大きな差があります。病気にのみ込まれて絶望してしまう患者はたくさんいますが、生存率が高いのは、病気と積極的に闘いながらも、それを無視できる人なのです。
集中連載「人が死ぬときに後悔する34のリスト」について
本連載は、川嶋朗著、書籍『医者が教える 人が死ぬときに後悔する34のリスト』(アスコム)から一部抜粋、編集しています。
明日死ぬとしたら、あなたは人生を後悔しない自信がありますか? 人はいつ死ぬか分かりません。もしかしたら明日、いや、今日死んでしまうかもしれないのです。そのときに後悔をしても手遅れです。だからこそ、生きているいま、やるべきことをやらないといけないのです。
「なぜ生きたいのかを真剣に考えてこなかった」「やりたかったことができなかった」など、本書では、人が死ぬときに後悔することを34のリストにして紹介しています。来るべき死を他人事ではなく、自分にも必ず訪れる人生の義務のようなものととらえ、今生きている人たちが後悔なく、納得して人生をまっとうするためのヒントを提示しています。
著者プロフィール:
川嶋朗(かわしま・あきら)
東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック所長、医学博士。漢方をはじめとするさまざまな代替、伝統医療を取り入れ、西洋近代医学と統合した医療を担う。
「理想的な死とは何か」を考え、QOD(クォリティ・オフ・デス=死の質)を充実させることを提案。『医師が教える幸福な死に方』『すべての病は「気」から』ほか著書多数。
がんになってからの生存率が高い人
たくさんのがん患者を診てきて思うことは、患者の心の持ち方で生存率に大きな差があるということです。
がんになってからの生存率が高いのは、がんと積極的に闘う人。次は、がんであることを無視できる人。3番めは、医師の指示に従う人。もっとも悪いのは、絶望してしまう人です。
がんにのみ込まれてダメになってしまう患者はたくさんいます。女優の宮崎ますみさんは、がんと積極的に聞う人でした。宮崎さんに乳がんが見つかったのは、主演映画『奇妙なサーカス』の撮影を終えて、念のための細胞診をしたときでした。
「最悪の場合、乳房の全摘出になる可能性もある」と医師から言われていましたが、その後の検査によって部分切除で十分対応できることが分かり、宮崎さんは手術を受けることになりました。
手術で腫瘍を摘出したあと、再発防止のため、乳房内に残っているかもしれない微小ながん細胞を破壊する放射線照射と、がん細胞を増殖させる女性ホルモンを抑えるホルモン療法をはじめました。
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