「続・半沢直樹」は映画か? TVか?:公認会計士まーやんの「ロジカるつぼ」(1/2 ページ)
最終回の瞬間最高視聴率が50%を超え、今年を代表するドラマとなった『半沢直樹』。続きが見たいという視聴者の思いも高まっています。今回は『半沢直樹』の続編を制作すると仮定して、映画とドラマの両方で分析してみましょう。
最終回の瞬間最高視聴率が50%を超え、まさに今年を代表するドラマとなった『半沢直樹』。ラストシーンは予期せぬ結末だったこともあり、当然のことながら「続きが見たい」という視聴者の思いも高まっていると思います。
ここ数日のニュースを見ると、早くも続編のオファーがあるとか、いろいろな報道がされていますが、続編をどのような形で視聴者に届けるのでしょうか。いくつかオプションがあるようです。
- 映画化する
- ドラマ化する
簡単に言えばこの2つですが、ドラマ化の場合は「特番ドラマ」か「連続ドラマ」という形で、さらに細分化されます。
今回は、上映(放映)時間がほぼ同等になるであろう「映画」と「特番ドラマ」の2つを比較して、より儲かるためにはどちらのメディアを選択すべきか、簡単に分析してみたいと思います。
その前提として、まずは「映画」と「ドラマ」の儲けの構造を勉強していきましょう。
映画は「入場料」を関係者が分配するビジネス
文章にすると複雑なので、簡単ですが図解してみました。
映画の場合、収入の元となるのは観客の「入場料」。ほぼこれだけです。今回、グッズやパンフレットによる収入は割愛します。
そしてこの入場料を、映画館を運営している会社と映画を頒布する配給会社、映画制作会社やプロダクションに分配します。今回の場合、TBSは「制作会社」として名を連ねることになります。
多くの観客を動員できれば、当然入場料もたくさん得られますし、ロングランのヒットになれば、莫大な利益を得ることができる可能性があります。しかし一方で、映画と言うのは
「制作」⇒「配給」⇒「上映」
というプロセスが終わるまでは、一切の収入が入ってこないビジネスでもあり、上手くいかなければ、TBSは大赤字をこうむる可能性があるわけです。
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