連載
あの半沢直樹や安倍首相も……日本社会を埋め尽くす“カエル男”ってナニ?:窪田順生の時事日想(4/4 ページ)
「カエル男」という言葉をご存じだろうか。一言で言えば「奥さんにカネも決定権も支配され、経済的にも搾取されている男」のこと。そのカエル男が今、さまざまな問題を引き起こしているのではないだろうか。
いいオトナがパワハラをする理由
なぜ日本社会では、いいオトナがパワハラやイジメをするケースが後を絶たないのか。なぜタクシー運転手や鉄道の職員たちが、酔ったサラリーマンたちに殴られる事件が年々増加しているのか。
半沢直樹のようにふるまえぬ「カエル男」たちが、歯向かってこない弱者に「八つ当たり」している、と考えれば合点がいく。
政財界を見渡すと、「力」を誇示して攻撃的な人間ほど、恐妻家の印象が強い。その代表は、「防衛庁の天皇」と呼ばれた守屋武昌・元事務次官である。庁内では自分に楯突く者を島流しにするなど強権を誇ったコワモテの守屋さんも、奥さんからは「坊や」なんて呼ばれてコケにされていた。だから、山田洋行のゴルフ接待やら貢ぎ物は奥さんがターゲットだった。
カエル男が「国家権力」を握るととんでもない暴走が始まる、ということを守屋夫妻は我々に教えてくれた。
そういえば、アッキーに「降伏」している安倍さんも、自分を批判する者には半沢直樹ばりの「倍返し」をしている。
日本で最も力をもつ「カエル男」が暴走をしないことを祈りたい。
関連記事
- サラリーマンを喰い尽くす、“タガメ女”ってナニ?
“タガメ女”という言葉をご存じだろうか。一部の人たちの間で話題になっているが、聞いたことがない男性はその女性の正体を知っておいて損はない。なぜなら無抵抗な男性を……。 - 借金大国日本で“踏み倒す人”が急増している理由
国民年金、給食費、授業料、治療費……今、公的な支払いを踏み倒す人が増えている。この背景には、いったいどんな「裏」があるのだろうか? - NHKが、火災ホテルを「ラブホテル」と報じない理由
言葉を生業にしているマスコミだが、会社によってビミョーに違いがあることをご存じだろうか。その「裏」には、「華道」や「茶道」と同じく「報道」ならではの作法があるという。 - なぜマスコミはインチキをしても「ごめんなさい」と言わないのか
普通の企業ならば謝罪会見モノの不祥事が発覚しても、しれっとした顔でやり過ごしている業界がある。言わずと知れた、マスコミだ。なぜ彼らは意地でも頭を下げないのか。そこには一般人にははかりしれぬ“美学”があったのだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.