40〜50代の“銀たま採用”がやって来る? リクルートキャリアが予測:73%の企業が採用意欲
リクルートホールディングスは12月10日、「2014年のトレンド予測」を発表した。各領域から2014年の“兆し”が発表される中、リクルートキャリアは40〜50代の採用が拡大するのではないかと予測した。
リクルートホールディングスは12月10日、「2014年のトレンド予測」を発表した。各領域から2014年の“兆し”が発表される中、転職サイトを運営するリクルートキャリアは40〜50代の採用が拡大するのではないかと予測した。高度経済成長期の流行語――中卒・高卒の若者たちを表した「金の卵」にかけ、経験豊富な“いぶし銀スキル”を持つ人材を「銀の卵」とネーミングし、2014年はそのような能力を持つ人材市場に注目が集まるとした。
「銀たま採用」が拡大する背景には、どんな動きがあるのだろうか。総務省が発表した「労働力調査」をみると、過去50年で産業別就業人口が大きく変化している。製造業を中心に、企業に属していながら仕事が与えられない社内失業者は465万人。また早期定年退職制度も定着するなど、労働力余りが起きている。その一方で「サービス業をはじめ、今後成長が見込まれるITや介護などの分野では、慢性的な人材不足が起こっている。育成体制が整っていないケースも多く、後進の教育も担えるベテラン層を求める動きが起こり始めている」(リクルートエージェント企画マネージャー・黒田真行氏)という。
73%の企業が採用意欲
こうした動きがある中で、企業はどのような人材を採用したいと思っているのだろうか。人事担当者に「能力を持つ40〜50代の採用を検討しますか?」と聞いたところ、73%の企業が採用意欲を示した。
また、今後どのようなスキルを持つ人材が必要になるかという質問には「利害交渉能力」「変革推進能力」「コーチング能力」「問題解決能力」が上位に。この結果について、黒田氏は「企業は“長い社会人経験を通じて培われる能力”を評価しているのではないか。『銀たま採用』はまだまだ大きなうねりにはなっていないが、長い時間をかけて醸成されていくものだと思っている。人材業界全体はミドル層をバックアップしていく必要があるだろう」と話した。
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