新卒採用も中途採用も複雑になっている本当の理由:サカタカツミ「就活・転職のフシギ発見!」(3/3 ページ)
「どうしてうちの人事は現場が求める人材を採らないんだ」と社員が憤慨している傍らで、実は人事は「現場が欲しがりそうな人材は採用に至らない」と悩んでいます。なぜこんな事態になっているのか? その理由は……。
採用プロセスの複雑化に終止符を打つ動きもチラホラ
決められない現場と決めたがる役員によって、企業の採用は新卒・中途いずれも複雑化してきました。が、最近やっとその流れに終止符を打つ動きが出てきました。意思決定のスピードを上げないと、応募者が逃げてしまうからです。何度も面接に呼ばれる、検討する時間が長過ぎる、選考の日程が固定化されすぎているなど、企業の都合(=その裏には、採用にかかわる人たちの責任回避的な思惑が潜んでいたわけですが)にあまりにも左右されすぎてしまうと、応募者は嫌気がさしてくるからです。
特に、採用してもいいと思えるような人材は、よその企業へも応募していて、その企業が先に内定を出してくれるなら、そちらへ決めてしまうというケースが多いのです。採用がうまくいかない企業の中には、意思決定の遅さで取り逃がしているということも意外とあります。そこに気がついている採用担当者は、選考プロセスを短くして、意思決定のスピードを早めるという工夫を始めています。
実際、6〜7ステップあったという選考プロセスを、現場の担当者で一次面接 → 役員面接で内定を出す、と簡素化した企業なども出始めています。これは、前述した責任回避や言質を取るという「思惑」の部分は残しつつ、最短で採用するという仕組みです。ベストの選択肢だったのかどうかという疑問は残りますが、少なくとも不毛な時間は削減され、応募する人にも企業にとってもエコな仕組みといえるかもしれません。
ということで、このコラムの2013年分はこれにて終了です。毎週ご愛読いただきまして、ありがとうございました。新年は1月6日から掲載の予定です。引き続き、よろしくお願いいたします。
お知らせ:12月19日、企業の採用担当者を対象にしたイベントをやります!
12月19日、イベント「年の暮れにエンジニア採用を考える会。」を行います。エンジニア採用に悩んでいる企業の採用担当者向けに、年の暮れですが、一緒に悩みましょうという会です。
サカタカツミ氏がこんなトークをします(↓)。
- エンジニアは足りない、なのに転職も難しいというフシギ。
- エンジニアに採用ミッションを与えているのに上手くいかないフシギ。
- エンジニアと採用担当者の間にある深い溝のフシギ。
で、この話を踏まえた上で、各社の採用担当者がお互いの悩みを打ち明け、解決方法を探りましょう……という企画。セミナーやスクール形式のイベントではありませんので、気楽な気持ちで遊びにきてください。
イベントの詳細はこちらのFacebookページ(参照リンク)をどうぞ。
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