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コンビニのオーナーが亡くなったとき、どうする? どうなる?ご一緒に“おでん”いかがですか(1/4 ページ)

大雪が降っても、コンビニは開いている。ほとんどの人が「コンビニは年中無休」と思っているだろうが、オーナーが亡くなったときはどうなるのか。

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著者プロフィール・川乃もりや:

 コンビニ本部で社員をして10年余り、いわゆるスーパーバイザーなるものを経験し、何を思ったか、独立オーナーに転身した。齢40にして、自分の仕事についての足跡を残したくなり、仕事の合間に誠ブログ「とあるコンビニオーナーの経営談議」を始める。

 旅行とお酒が大好きだが、コンビニ経営をしていると、なかなか旅行に行く時間がとれない。その一方で、アルコールの量は増えるばかり。


ご一緒に“おでん”いかがですか:

 多くの人が一度は利用したことがある「コンビニ」。決して大きなスペースではないが、そこで何が起きているのだろうか。陳列台にはたくさんの商品が並んでいるが、何が売れているのか、またなぜ売れているのか。コンビニの現在と過去を紐解きながら、ちょっとした“謎”に迫っていく。

 筆者は大手コンビニの本部社員として活躍し、現在では店舗を構えるオーナー。コンビニの表と裏を見てきた者だけにしか書けないコラムはいかがですか?


 日本にコンビニが誕生したのは1974年。当初は「朝早くから夜遅くまで」だったのに、あれよあれよという間に24時間年中無休になった。いつしかコンビニのDNAには「休まない」の文字が組み込まれるコトとなる。

 阪神・淡路大震災、東日本大震災という大きな震災を経験したコンビニが、最初に気になったのは「早く開けなくては」ということ。商品が手配できていないのに……レジシステムが可動できていないのに……コンビニは開けることを優先的に考えたのだ。

 しかしよく考えてみると、これはおかしな話だ。売るモノがないのに店を開けるなんて。それほどまでに、コンビニは開けていることにこだわりがあると言える。

大雪でも店はオープン

 2月8日、関東で雪がドカっと降った。多くの交通機関がマヒしたのにもかかわらず、やはりコンビニは開けていることを最優先した。電車が動かなくなったり、飛行機が飛ばなくなったり、クルマが動かなくなっても、“そんなの関係ねー”といった感じで、何事もなかったかのようにお店は開いている。

 しかし、今回の雪の量は、都内で45年ぶりとか。飛行機は飛ばなくなり、電車は動かなくなり、クルマは大渋滞に巻き込まれたり。完全に交通網は遮断された。店の前に積もった雪を、あっちにやって、こっちにやって……と除去作業をしても、すぐに降り積もった。

 タイヤにチェーンを巻いていないクルマが、駐車場で立ち往生。家から店に来るだけで、遭難するかもしれないような吹雪。それでも、お客さんは次々にやって来る。通常、1人当たりの単価は650円ほどなのに、大雪のときには1500円を超えた。「もう家から出たくない」という心理が働いたのだろう、多くのお客さんはカゴに商品をいっぱい詰め込んで買い物をされていった。


大雪でもコンビニはオープンしている(写真はイメージです)

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