自社の魅力を社員に“体験させる”ことの大切さ:営業力向上に(2/2 ページ)
大阪に採用・就職支援事業を手掛けるグッドニュースという会社がある。同社は「家族感謝祭」を通して社員間の絆を深めているという。このように自社の魅力を社員が体験することは、営業力、特にクロージング力の向上につながるはずだ。
自社サービスの魅力を社員に“体験させる”ことの重要性
こうした職場環境が作れれば、グッドニュースの魅力として打ち出せる。
グッドニュースの事業内容は人事の支援、つまり人事の課題を解決していくことだ。そのような事業を提供しながら、職場の“人間関係の問題”を解決する具体策を自社で実践し、それを社員に体験させている。自社サービスの良さ(魅力)を社員に体験・体感させていることは、大きな強みになる。営業社員が見込客に対して、自社のサービスを自信を持って勧められるからだ。
こういう業種の場合、自身の会社が働きにくい会社であれば、顧客にそのサービスを伝えることなど不可能に近い。「ウチの会社もそうなんですよ〜」で終わりである。伝えられたとしても“机上の空論”にすぎない。
グッドニュースでは、社員自身が家族感謝祭を通して、働きやすい職場を体感しているため、顧客に具体性のある提案をできるはずだ。自社サービスの良さや魅力を、社員に伝えるだけでなく体験させることで、より多くの情報が社員に伝わり、その結果、社員の営業力、特にクロージング力を強化できるのである。参考記事にここまでの記載はないが、私はこの記事を読んでそう感じた。
自社のサービスの魅力を社員に“体験させる”ことの重要性は、逆の場合を考えてみると分かりやすい。Webを使った見込み開拓がヘタな、Web戦略会社の営業社員からの提案など信用できないだろう。机上の空論や小手先のテクニックで話は終わりだ。自社でできていないことが、なぜ顧客に対してできようか。自社サービスの広告が下手な広告代理店も同様である。
あなたの会社は、社員に“自社の魅力”を体験させているだろうか? 魅力を伝えるのは社員だ。それがよく伝わっていなければ、クロージング力の低下につながっているかもしれない。もし、そう感じることがあれば、魅力を体感させるような仕掛けを考えてみてはいかがだろうか。(荻野永策)
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