死してなお、1000億稼ぐマイケル・ジャクソン:伊吹太歩の時事日想(2/3 ページ)
2009年に急死したマイケル・ジャクソンだが、彼が死後4年で約10億ドルを稼いだのをご存じだろうか。2014年5月には、未発表の8曲で構成される新アルバム『XSCAPE』が登場する。彼の稼ぎはまだまだ止まらないが、金銭トラブルも尽きないという。
死後4年で10億ドルを稼いだマイケル
2013年、英フォーブス誌がこんなランキングを発表した。「死んでから最も稼いでいる著名人」の2013年版トップ10だ。トップはもちろんマイケルで、その額は1億6000万ドル(約163億円)。2位は米歌手のエルビス・プレスリーで、5500万ドル。3位はスヌーピーの生みの親で米漫画家のチャールズ・シュルツで3700万ドル。4位は英女優エリザベス・テイラーで2500万ドル。5位はレゲエミュージシャンのボブ・マーリーで1800万ドルだ。マイケルだけケタが違うのが分かるだろう。
もっとも、マイケルはほかの人に比べて、死亡してからまだ日が浅いというアドバンテージはある。マイケルの“収入”の多くを占めるのは、シルク・ドゥ・ソレイユがマイケルをテーマにして行っているショー「イモータル」に関するものだ。それ以外にこれまでの印税や、1985年に4750万ドルで購入していたビートルズの曲の印税など(年間約8000万ドル)がある。
ちなみに「存命」のセレブにおける収入ランキング(フォーブス誌)では、マドンナが1位を獲得している。だがそのマドンナでも1億2500万ドルだ。マイケルはマドンナすら軽く凌駕し、世界で最も稼ぐセレブに君臨している。
このランキングは2013年度版であり、2013年単年での収益である。実はマイケルが死亡してから4年以上で稼いだ額を見ると、それ以上のとんでもない数字がはじき出される。マイケルは死後4年で、なんと10億ドルを稼いでいるのだ。
例えば、死亡直前の時期に行われていたリハーサルの様子をまとめたドキュメンタリー映画『THIS IS IT』。その興行収入は2億5000万ドル(約255億円)を越え、日本だけで見ても5600万ドル(米国以外の収入の約4分の1)となった。ちなみに制作費は6000万ドル。その後、米国だけで7000万ドルとなったDVDセールスなどを考えると、とんでもない金額を生み出したことになる。
死後4年で、マイケルは5000万枚のアルバムを売り上げた。それ以外でも、世界中で使用されている着メロで500万ドルほどの儲けがあり、ネット上での曲などの売り上げは450万ドルほどと見積もられている。テレビとの契約で少なくとも1500万ドルは稼いでいるし、死後に契約されたビデオゲームのライセンス料などもある。
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