短い時間で終わらせれば評価は高くなる:東大生はなぜ会社で使えないのか?(1/2 ページ)
ビジネスにおいて、最も重視しなければならないのがスピード感です。同じ結果であれば、短時間のほうがコストもかからなくて済み、空いた時間をほかのことに使えるからです。
集中連載「東大生はなぜ会社で使えないのか?」について
本連載は、関厳著、書籍『東大生はなぜ会社で使えないのか?』(中経出版)から一部抜粋、編集しています。
マジメだけど、コミュニケーション能力が低く、根性がないくせにプライドが高い!
「ゆとり世代」と「東大生」は似ています。どちらも会社では「使えない」と思われているかもしれないけど、そんなことはありません。会社で力を発揮できるように変えていけばいいだけです。
・すぐやれることはその場でやれ!
・「イケてる先輩」を見つけろ!
・自分の上司を管理しろ!
・絶対にやる「プロミスリスト」をつくれ!
・自分で自分にメールを送れ!
・入社3年目までは新聞を読むな!
「スキル」と「心構え」さえ身につければ、優秀なビジネスマンになれるのです。35歳、東大出身のコンサル会社社長がその方法を教えます!
「スピード感」という評価軸
大学を卒業して社会人として働き始める際、最も重視しなければならないのがスピード感です。
学生時代まで、人が評価されるのは基本的にクオリティの部分のみでした。例えば、テストで100点を取った人が2人いるとします。学校では、両者は同列に評価にされると思います。
しかし、社会人になると評価の軸がもうひとつ加わる。「100点を取るために、どのくらい時間をかけたのか」という軸です。学生時代と違うのは、かけた時間が短い人のほうが高い評価を受けることです。
学校教育では、2人とも同じ点数だった場合、一方が10時間勉強して、もうひとりが100時間勉強したとすれば、「よく100時間も頑張りましたね」と後者の努力が買われます。
しかし、社会人では評価が真逆になる。同じ点を取るなら、10時間で効率的に成果を出したほうがいいに決まっています。 なぜなら残りの90時間をほかの仕事にあてられるので、多くのアウトプットを生み出せるからです。それが、スピード感という評価軸です。
根本的なことを言うと、会社はコストをかけて人を雇っています。それはつまり、1時間あたりの労働にお金を払っているということ。だから、できるだけ短い時間でよりよいクオリティをアウトプットできる人を評価するのです。
社会人としてキャリアを始めたばかりの人は、学生時代との根本的な違いに気付いてください。
ビジネスではスピードが大事
ある仕事を始める際には、どのくらいの質に仕上げ、どれだけのスピード感で終わらせるのかを明確にしてから臨むことが重要です。
入社当初なら、時間をかけて仕事をしても「あいつは頑張っているな」と評価されることもあります。ただし、それは半年限りの話。すぐに「あいつは仕事が遅い」という評価に変わります。スピードも評価の基準だと認識してください。
よく、ビジネスはQCDで成り立っていると言われます。Qはクオリティ=品質、Cはコスト=価格、Dはデリバリー=納期のことです。われわれが仕事をするときも、このDを明確に意識しないと成功できません。
若手ビジネスマンは苦労するかもしれませんが、納期のない仕事をしてもスピードは上がりません。スピードを求められて慌てたとしても、それは後々のプラスになると思います。
ビジネスマンとして大いに活躍したいなら、入社して2、3年間は、とにかく自分の限界にチャレンジしてください。仕事にスピードを追い求め、たとえパンクしたとしてもいい経験になるはずです。
例えば上司に「30日までに仕上げればいいよ」と言われた場合、「29日の午前中までに提出します」と宣言してください。自ら納期に追われるようにスケジュールを前倒しで組み、速いスピードで仕事をすることを繰り返してください。それが常態化すると、焦らなくなっていきます。ギリギリのスケジュールで仕事をすると言っても、自分の段取り表をつくって進めていけば、徐々に慌てなくなるのです。
そうしてスピードを身につけることが、ビジネスマンには絶対に必要です。
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