「部下をほめにくい」「部下を叱りにくい」……その理由は?(2/2 ページ)
上司の行動や言葉でやる気が高まったことがある人はどのくらいいるのだろうか。20〜50代の一般社員(公務員を含む)に聞いた。サーベイリサーチセンター調べ。
部下をほめにくい理由
部下の育成方法に自信を持っている上司はどのくらいいるのだろうか。管理職の人に聞いたところ「自信を持っている(ややを含む)」と答えたのは42.3%。割合をみると、民間企業で働く人が53.2%、公務員が62.3%。また、30〜40代の女性は7割を超えた。
自分の行動や言葉で、「部下のやる気が高まった」と感じたことがある人は68.7%。どのような行動や言葉だったのかを聞いたところ、部下を「ほめた(認めた、評価した)」が最も多く、次いで「感謝の言葉をかけた」「適切・新身にアドバイスした」「自ら動き見本を見せた」「任せた」と続いた。
「ほめることで部下のやる気が高まる」と考えている人は91.1%。また「叱ることがで部下のやる気が高まる」は32.5%。この結果を一般社員と比べると、いずれも管理職での割合のほうが上回った。
「部下をほめにくいと感じたがことがある」という人は68.3%。その理由を聞いたところ「ほめる部分が見つからないから」(36.9%)、「ほめるタイミングがつかめないから」(31.0%)、「調子に乗るのではないかと思うから」(28.0%)、「ほかの部下もいるのため特定の部下をほめにくい」(27.4%)だった。
また「部下を叱りにくいと感じたことがある」という人は82.1%。その理由は「落ち込んでしまう恐れがあるから」(59.9%)がトップ。以下「叱るタイミングがつかめないから」(27.2%)、「パワハラととらえられる恐れがあるから」(26.2%)、「自分より年齢が上であるから」(19.8%)と続いた。
インターネットによる調査で、20〜59歳の働く男女665人が回答した。調査期間は3月27日から4月3日まで。
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