データを失わないため、月頭に1つフォルダを作る:半径300メートルのIT
旅行先で撮影したデジカメの画像、ちょっとした出来事を書き遺したメモ。デジタルデータを失うと二度と戻ってきません。バックアップ作業を簡単にするためのTipsを紹介します。
著者紹介:宮田健(みやた・たけし)
元@ITの編集者としてセキュリティ分野を担当。現在はフリーライターとして、ITやエンターテインメント情報を追いかけている。アイティメディアのONETOPIでは「ディズニー」や「博物館/美術館」などのキュレーターをこなしつつ、自分の生活を変える新しいデジタルガジェットを求め日々試行錯誤中。
バックアップの重要性は、PCを使う上でぜひ気にしておきたいもの。デジタルカメラで撮影した写真やメモなど自分で作ったデジタルな情報は、失われると二度と戻ることはありません。
最近のOSには、標準でバックアップのための仕組みが用意されています。最近はHDDの信頼性も上がり、壊れることはほとんどなくなりました。むしろ「間違えて消してしまう」ことを防ぐため、バックアップを取っておくことを強くお勧めします。
- Windows 8:ファイル履歴
- Mac OS:Time Machine
バックアップの前に「データの整理」をしておくと楽
と、このような書き出しですとバックアップツールの紹介になりがちです。しかし、その前に必要なのは「データの整理」。実は地味な作業ですが、今回は筆者のやり方を紹介します。
ルールは1つのみ。それは「月ごとのフォルダを1つ作り、とにかくそこにファイルを入れる」だけ。例えば書類フォルダの下に「201406」というようなフォルダを作り、2014年6月に保存したり、受け取ったりしたファイルをここに入れます。
月末になれば新しいフォルダを作り、そのタイミングでデスクトップに散らばるファイルもまとめてフォルダにポイ。継続中の作業なら、そのまま残して終わったタイミングでポイでもいいでしょう。
写真ファイルについても同じように、日付/イベントごとにフォルダにまとめておきます。
こうしておけば、いくつかの点で便利になります。まず、「あのファイル、どこにあるかな」と探すときに、だいたいの時期をヒントに数回フォルダを開けば、目的のものにたどりつけるでしょう。
そして、バックアップ。月ごとに分けられたフォルダを外部HDDにコピーすれば、ツールを使わずとも簡単にバックアップが終わります。筆者は直近3カ月分くらいのフォルダをメインPCに残し、それ以前のファイルは外付けHDDに移動しています。
クラウドストレージに上げるという選択肢も
筆者は、このような管理方法を十数年間続けています。おかげでファイルを消失することはほとんどありませんでした。
今ではDropboxやOneDrive、Googleドライブなど、大容量で安価なクラウドストレージもあります。DropboxやGoogleドライブではファイルの履歴も一定期間残っているので、万が一削除してもファイルを復活できます。最初からクラウドストレージにファイルを保存しておけば、ローカルに置くよりも安全かもしれません。
データを消失しないためには、まずデータの整理から。月頭に1つフォルダを作るだけで、とてもきれいなPC環境を作れます。以前、本コラムで紹介したSNSの「IT大そうじ」も行う(参照記事)と完ぺきですね。
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