調査リポート
「将来は社長になりたい」という新入社員は9%、過去最低
この春就職した新入社員は、将来どんな役職・地位に就きたいと思っているのだろうか。産業能率大学が調べたところ「社長」と答えたのは9.0%。調査開始以来、初めて1割を下回った。
あなたが最終的に目標とする役職・地位は? この春就職した新入社員に聞いたところ「地位には関心がない」(41.5%)を除くと「部長クラス」(21.1%)が最も多く、次いで「役員」(20.7%)、「社長」(9.0%)であることが、産業能率大学の調査で分かった。「社長」は過去最低だった昨年(11.9%)をさらに下回り、9.0%と調査開始(1990年度)以来、初めて1割を下回った。
将来の進路としてどのような方向を望みますか、という質問には「役職には就かず、担当業務のエキスパートとして成果を上げる」“専門職志向”は45.9%と昨年とあまり変化がない一方で、「管理職として部下を動かし、部門の業績向上の指揮を執る」“管理職志向”が昨年を2.2ポイント上回って46.2%。また「独立して自分の会社をたち上げる」“独立志向”は5.4%と過去最低(昨年比1.1ポイント減)となった。
年功序列と成果主義
年功序列と成果主義、どちらを望む人が多いのだろうか。この質問に対し、「成果主義」と答えた人が56.7%に対し、「年功序列」が43.3%。経年でみると、3年連続で「年功序列」側にシフトしており、「年功序列」を希望する新入社員が増えつつあるようだ。また「終身雇用制度を望む」と答えたのは76.3%と過去最高となった。
同大学が開催しているセミナーに参加した新入社員485人が回答した。調査期間は3月26日から4月10日まで。
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