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リクルートの最年少役員が語る、求人サイト「indeed」買収の舞台裏:最終回・上阪徹が探る、リクルートのリアル(6/6 ページ)
外資系企業とのM&Aは難しいと言われているが、なぜリクルートは米国で生まれた世界最大の求人サイト「indeed」の買収に成功したのか。M&Aを仕掛けたのは、リクルートホールディングスの最年少執行役員・出木場久征氏。彼に当時の話を振り返ってもらった。
20年前と変わらないこと
変化と失敗。20年前、3000億円ほどだった売上高は、今や1兆円を超えている。ほとんどゼロだったリクルートのインターネット事業は、既に国内メディア事業売上の4割以上を占めるまでになっている(2012年3月時点、(株)リクルート単体)。会社は分社化され、グローバル展開が始まった。ネットの新事業が世の中を騒がせ、エンジニア採用にも積極的に取り組み、30代の役員が誕生している。考えてみれば、昔のリクルートを知る人にとっては、とんでもない変化である。
20年前と変わらないこと。それは、リクルートが常に変化し続けているということであり、失敗(成功)をし続けている、ということだろう。それこそが、リアルなリクルートの姿そのもの、といえるかもしれない。
10年後、20年後は、さてどんな会社になっているのか。それは、まったく分からない。いや、まったく分からない会社であることこそ、リクルートらしさ、なのではないか。そしてそのカギを握っているのは、間違いなく「人」だろう。どんな社員が、どんな「思い」を持って、この会社に入ってくるか。あるいは加わるか。それで変わる。これもまた、変わらぬリクルートのリアル、である。
(終わり)
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