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やりたいことが見つからない……不惑にして惑う、中間管理職:サカタカツミ「新しい会社のオキテ」(3/3 ページ)
周囲から期待され、仕事はやりがいがある。でも今の仕事は自分がやりたいことだったっけ?……「四十而不レ惑」と孔子は言ったけれど、現実には不惑だからこそ惑う中間管理職がたくさんいるのです。
そこで考えたいのが、「ジョブ」と「キャリア」という言葉の違い。パソコン内蔵の辞書で「キャリア」という言葉を引いてみると、わたしたちが日頃使い慣れている「仕事などに従事した経歴、履歴、職歴」という意味の前に、とても興味深い記述がありました。
(専門的な)職業、仕事(一般に仕事を表すjobと違い, 生涯にわたって続ける仕事)
ちなみにジョブは「収入を稼ぐための職、職業、勤め口」の意とありますから、その意味の持つ差を考えると、視野が少し広がってくるはずです。冒頭のエピソードのように、「この仕事は自分のやりたいことなのか」と考えると青臭い感じが否めません。しかし、今までは、収入を稼ぐための職だったけれども、これからは“生涯にわたって続ける”という視点を持って、仕事について見直してみるのは、意外に必要なことなのかもしれません。
あなたのその仕事は、ジョブですか? キャリアですか?
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