日本企業の弱点は何だ? 生き残るには「デジタルマーケティング」を知り、生かすべし:松岡功の時事日想(1/3 ページ)
日本の製造業は長らく「いいモノはつくるが、マーケティングが弱い」と言われ続けてきた。それを打開する絶好のチャンスが訪れている。デジタルマーケティングとは何か。それをどう考えるべきか。これからビジネスパーソンが考えるべきヒントを与えよう。
著者プロフィール:松岡功(まつおか・いさお)
ITジャーナリストとしてビジネス誌やメディアサイトなどに執筆中。1957年生まれ、大阪府出身。電波新聞社、日刊工業新聞社、コンピュータ・ニュース社(現BCN)などを経てフリーに。2003年10月より3年間、『月刊アイティセレクト』(アイティメディア発行)編集長を務める。(有)松岡編集企画 代表。
主な著書は『サン・マイクロシステムズの戦略』(日刊工業新聞社、共著)、『新企業集団・NECグループ』(日本実業出版社)、『NTTドコモ リアルタイム・マネジメントへの挑戦』(日刊工業新聞社、共著)など。ITmedia エンタープライズでも「Weekly Memo」を連載中。
データベースソフト最大手の日本オラクルが先日、クラウド型マーケティングプラットフォーム「Oracle Marketing Cloud」を発表した。米Oracleが2014年4月に提供を始めたもので、日本でも今回の発表でデジタルマーケティング市場に本格参入した格好だ。
発表会見に臨んだ日本オラクルの杉原博茂社長兼CEOは、現在、デジタルマーケティングを取り巻く市場環境について「マーケティング環境は急速にデジタル化が進んでいる。デジタル広告市場を見ても、国内外ともにインターネット広告への出資が年々増加し続けている。さらに今後は企業において、CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)より、CMO(Chief Marketing Officer:最高マーケティング責任者)に与えられるIT予算のほうが大きくなるとの予測もある」と説明した。
一方で、「現状では大半の企業のCMOが投資効果を定量化できておらず、チャネルを横断した形で顧客データの把握もできていない。マーケティング上のさまざまな課題を抱えているのが実情だ」と指摘。「オラクルはかねて幅広い業務領域でクラウドサービスを展開してきたが、そうした課題解消に向けて先進のマーケティング機能を統合した形でクラウドサービスとして提供することにした」と今回の発表の意義を語った。
「デジタルマーケティング」とは何か。私たちはどう考えればいいのだろうか。
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