プリン体0.00×糖質0、キリン「淡麗プラチナダブル」注目の理由:“ゼロ発泡酒”が続々登場(1/3 ページ)
9月2日、ビール大手4社から「プリン体ゼロ&糖質ゼロ」な発泡酒が出そろう。プリン体や糖質を減らした商品はこれまでもあったが、なぜ今「ゼロ」な発泡酒なのか? キリンビールに取材した。
2014年秋、発泡酒市場がこれまでにない盛り上がりを見せそうだ。9月2日には、アサヒビールが「アサヒスーパーゼロ」、キリンビールが「淡麗プラチナダブル」、サントリーが「おいしいZERO」とそろって発泡酒の新商品を発売する。これらの新商品に共通しているのは、いずれも「プリン体0&糖質0」という高機能系商品であること。
9月2日、大手4社から「プリン体0&糖質0」の発泡酒が出そろう。左からアサヒビール「アサヒスーパーゼロ」、キリンビール「淡麗プラチナダブル」、サッポロビール「極ZERO」、サントリー「おいしいZERO」。いずれも青を基調とするパッケージデザインだ
なぜプリン体0&糖質0の発泡酒が今話題になるのか? そのきっかけはサッポロビール「極ZERO」にあった。2013年に新ジャンル(いわゆる「第3のビール」)として発売された極ZEROは「プリン体0、糖質0」を打ち出して注目を集めたが、2014年1月に国税当局から酒税の適用区分を確認する目的で(つまり、酒税率が低い第3のビールなのか? を疑われ)製法照会を求められた。これを受けたサッポロビールは、第3のビールとしての極ZEROの販売を終了。商品名はそのままにし、ジャンルを発泡酒に変更した極ZEROを再発売する、という方針を打ち出したのだ(参考記事)。この一件がきっかけとなり、また、健康志向の高まりから各社が糖質やプリン体を減らした機能系商品を増やしていたという背景もあって、プリン体0&糖質0の発泡酒への注目度がアップした。
こうした事情により、9月2日は、アサヒビール、キリンビール、サッポロビール、サントリーの大手4社から「プリン体0&糖質0」の発泡酒が出そろうことになる。尿酸値が気になる人はプリン体を、ダイエット中の人は糖質を控えたいもの。高機能系発泡酒は、健康に気を使う人にとって非常に気になる商品だといえるだろう。
実は4社の中で、機能系発泡酒のパイオニアと言えるのがキリンビールだ。これまでも糖質70%オフの「淡麗グリーンラベル」、プリン体99%オフ「淡麗W」といった発泡酒を販売、売り上げでも発泡酒市場で16年連続1位となっている。なぜキリンビールは機能系発泡酒に力を入れるのか? 新商品「淡麗プラチナダブル」の特徴とは――商品企画担当の責任者、キリンビール株式会社 マーケティング部商品担当 久保育子さんに話を聞いた。
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