女性が管理職になれない、極めてシンプルな理由:サカタカツミ「新しい会社のオキテ」(1/3 ページ)
アベノミクスの重点テーマの一つが女性活用。「2020年までに企業の3割を女性管理職に」という政府目標に対し、企業の人事担当者たちは「適材がいない」と困り顔。なぜ女性は管理職になれないのか、10月14日に発表された調査データをひもとくと……。
著者プロフィール:サカタカツミ
クリエイティブディレクター。就活や転職関連のサービスをプロデュースしたり、このような連載をしていたりする関係で、そちら方面のプロフェッショナルと思われがちだが、実は事業そのものやサービス、マーケティング、コミュニケーションの仕組みなどを開発するのが本来の仕事。
直近でプロデュースしたサイトは「CodeIQ」や「MakersHub」。著書に『こんなことは誰でも知っている! 会社のオキテ』、『就職のオキテ』。この連載についても、個人的に書いているブログでサブノート的なエントリーを書く予定。Twitterアカウントは@KatsumiSakata。
いわゆる「アベノミクス成長戦略」の柱の一つとして、ここ1〜2年盛んに話題に上るのが「企業の女性活用を推進するように」という動きです。内閣府は、「女性の活躍『見える化』サイト」(参照リンク)というページを設けて(ここでは「活用」ではなく、女性の「活躍」となっています)、企業の中で女性がどの程度活躍できているのかを可視化しています。
このページは興味深いデータが満載で、例えば「新卒入社者の定着状況」なる数字ひとつをとっても面白いのですが、今週の話題は、「女性の活躍について」。女性の活躍度合いを示すデータを中心に見ていきましょう。
政府では、「数年後には組織の重要なポジションに3割程度、女性を配置するように」という目標を掲げていますが、実際のところ、どうなのでしょうか。企業の人事担当者などに話を聞くと、以下のような声が聞こえてきます。
「難しいですよ。残念なことに、管理職に配置する人間として、女性の中に適材がいないのです」
シンプルな一言です。もちろん、あくまでケースバイケースであり、世の中には管理職としてバリバリ働いている女性は大勢いますし、逆に管理職になれない男性もたくさんいる。単純に「女性には管理職に配置する適材がいない」という印象論では話が先に進まないなと考えていたところ、労働政策研究・研修機構が「採用・配置・昇進とポジティブ・アクションに関する調査」という面白い調査をしており、その結果の速報版を10月14日に出しているのを見つけました。
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