西酒造が「最高金賞」を受賞――世界の舌を魅了した本格焼酎とは:焼酎業界初の快挙(1/2 ページ)
西酒造が醸造する、本格焼酎「天使の誘惑」が、世界三大酒類コンテストのひとつ「インターナショナル・ワイン&スピリット・コンペティション(IWSC)2014」において、最高金賞を受賞した。
日本のお酒が、世界的に高い評価を受けている。ウイスキーのガイドブックとして有名な英国の『Whisky Bible 2015』において、日本のウイスキー「山崎シングルモルト・シェリーカスク2013」(サントリー酒類)が世界最高のウイスキーに選出された。また、ウイスキーの国際コンテスト「ワールド・ウイスキー・アワード」において、ニッカウヰスキーの商品が3年連続で世界最高峰に認定されている。
ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝をモデルにしたNHKの朝の連続テレビ小説「マッサン」人気の影響を受け、ちょっとしたウイスキーブームが起きているが、日本発の本格焼酎も負けてはいない。国境を越えて、世界の舌を魅了し始めているのだ。
西酒造(本社:鹿児島)が醸造する、本格焼酎「宝山(ほうざん)」の限定銘柄「天使の誘惑」が、世界三大酒類コンテストのひとつ「インターナショナル・ワイン&スピリット・コンペティション(IWSC)2014」において、最高金賞を受賞した。焼酎業界で最高金賞を手にしたのは初めてだという。また、宝山の代表銘柄である「薩摩宝山」と、冷凍焼酎「万暦(ばんれき)」もそれぞれ最高金賞に次ぐ金賞を受賞。さらに、同社が扱う「富乃宝山」「吉兆宝山」「白天宝山」「薩州宝山」など、今回エントリーした23銘柄すべてが銀賞・銅賞を受賞した。
最高金賞を手にした「天使の誘惑」とは一体どのような商品なのか。厳選された鹿児島県産のサツマイモ「黄金千貫(コガネセンガン)」を白麹(しろこうじ)で仕込み、専用の樫樽で7年以上、貯蔵・熟成させている。味は「長期熟成によるピュアで深い芋の香りと、上品な甘味、トロリとした独特の口当たりになっている」(西酒造)という。
昔から焼酎の蔵元たちの間では「芋焼酎は長期貯蔵・熟成には向かない」と言われてきたが、同社はその“常識”を打ち破った。さまざまな樽を使用し、貯蔵する環境にも試行錯誤を繰り返した結果、長期貯蔵の「天使の誘惑」が完成したのだ。
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