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朝日やNHKが選ばれない時代に、私たちが注意しなければいけないこと新連載・烏賀陽弘道の時事日想(4/4 ページ)

インターネットが勃興し、新聞やテレビといった旧型マスメディアが衰退しつつあると言われている。結果、何が変わったのか。筆者の烏賀陽氏は「ニュース・センターが消滅した」という。その意味は……。

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情報カオスの海

 かつては「インターネットは文化や国の違いを超えて、世界の交流を促進する」「抑圧的な政権を打倒する」というバラ色の「インターネット・ユートピア」が喧伝(けんでん)された。エジプトやリビアで起きた市民革命でネットが活躍したことを思い起こせば、まんざらウソでもないと思う。

 だが、一方では、醜悪としかいいようがない、暴力や破壊、差別や憎悪に満ちた「インターネット・ディストピア(ユートピアの逆)」が出現している。結局はネットは「ポジティブな方向」にも「ネガティブな方向」にも変化を加速させたに過ぎない、という至極単純な結論に至る。こうした「ユートピア」と「ディストピア」の極端な分裂もネット世界の現実だろう。

 こんな情報カオスの海で溺れてしまわないためのコーチング。教師のいなくなった教室で、数人の生徒の横に腰かけて手助けするチュータリング。私が本連載でできることはそんな感じかな、と思っている。(次回、12月4日掲載予定)

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