連載
Webサービス「愛と家のスワッピング」を利用すると、“ムダ”が見えてきた:烏賀陽弘道の時事日想(特別編)(5/5 ページ)
Webサービス「Love Home Swap」をご存じだろうか。直訳すれば「愛と家のスワッピング」。決してエッチなサイトではなく、世界の旅行者がそれぞれの家を交換して、宿代を節約しようというサービスだ。筆者の烏賀陽氏はこのサービスを利用したところ……。
旧来産業にとっては「苦難の時代」
裏返していえば、これまで旅行産業や自動車産業、エネルギー産業が想定してきた「市場規模」には「東京とロンドンで留守になった2つの家」「空いたまま走っているクルマの座席」という「無駄」が内包されていたということだ。あるいは、それは「無駄」とすら認識されなかった。
しかし、ネットはその「無駄」を地球規模で消去してしまう。消去された瞬間、それは「無駄だったのだ」と認識される。つまり「適正規模の消費ではなく過剰消費だったのだ」と認識される。人々の認識の座標軸がごっそり動く「パラダイム転換」が起きるのだ。
こうしてインターネットには「過剰消費」を見つけ、それを人々に知らせるという機能があることが分かってきた。「無駄」であるなら、それが排除され、市場規模が縮小しても、人々はそれを「善」と考えるだろう。それは元に戻ることのない、不可逆な変化である。旧来産業の人々にとっては、苦難の時代が始まるのだ。
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