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“ヒトラー安倍”にご用心!? 日本の「群衆」を操作してきたのは誰なのか:窪田順生の時事日想(4/4 ページ)
毎週日曜日に放送されているTBSの『サンデーモーニング』。1月4日には「群衆と戦後70年」をテーマに、コメンテーターたちが議論していたが、筆者の窪田氏はあるパネルを見て驚いたという。
事実、今のテレビ番組を見るといい。「この健康法で長生きできる」「これが今、若者に大人気」など「断言」のオンパレードで、CMまたぎや映像中のテロップなどで、いたるところでメッセージの「反復」が行われている。
そんな“ブーメラン”になっていることを知ってか知らずか、先の『サンデーモーニング新春スペシャル』で、毎日新聞の岸井成格特別編集委員が「戦後70年という節目で、過去の歴史をしっかりと振り返ることが大切だ」みたいな感じでまとめていた。
お言葉はごもっともです。だったらヒトラーや120年前の心理学者なんて引っぱり出して政権批判なんてことよりも、戦後にテレビや新聞が「報道」という名のもとで、どう群衆を操作してきたのかを振り返ってみるというのはいかがでしょうか。
そっちのほうがよほど戦後70年にふさわしいと思うんですが。
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