石破大臣も興奮! ウワサの583系「鉄コン列車」に潜入してきた:杉山淳一の時事日想(1/6 ページ)
2014年12月23日、鉄道ファンに人気の電車「583系」による「鉄道コン」イベント列車が走った。主催団体会長の衆議院議員小池百合子氏、地方創生担当大臣の石破茂氏も乗車。出会いを求める男女、鉄道ファンなど、さまざまな人たちの思いが詰まったイベントだった。
杉山淳一(すぎやま・じゅんいち)
1967年東京都生まれ。信州大学経済学部卒。1989年アスキー入社、パソコン雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年にフリーライターとなる。PCゲーム、PCのカタログ、フリーソフトウェア、鉄道趣味、ファストフード分野で活動中。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。著書として『知れば知るほど面白い鉄道雑学157』『A列車で行こう9 公式ガイドブック』、『ぼくは乗り鉄、おでかけ日和。 日本全国列車旅、達人のとっておき33選』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」、Twitterアカウント:@Skywave_JP。
帰路、鎌倉発品川行の臨時列車が大船駅を過ぎたころ、彼はいそいそと列車の最後部へ移動し、嬉しそうに車内放送用のマイクを握った。
「皆さま、本日はJR東日本をご利用いただきましてありがとうございます。本日この列車を担当いたします車掌の国務大臣地方創生担当、石破茂でございます。何だかよく分からないままに、単なる鉄オタと言うことで、(皆さまと)ともに乗車をさせていただいておりますが、この583系、この路線(横須賀線)を走るのはたぶん初めてではないかと思います。
私が小学生のころ、1968年の初登場かと思いますが、昼間も働けば、夜も働くという、国鉄最後の威信をかけたような、大変働き者の電車として登場したのが、この583系であります。昼も働く、夜も働く。普通、寝台車っていうのは、昼は寝ていて稼がないものなのに、昼間も働く、夜も働く、すばらしい電車でした。そしてまた、効率の良い電車のはずだったのですが、新幹線がどんどん広がってきて、寝台から普通の車両に改造する、その手間暇が大変だと言うことで、だんだんと廃れていきまして、それでも今、まだ元気に、いくつかについては臨時列車として走っておるはずであります。
私も寝台車に今まで間違いなく1000回は乗ったことがありまして、この寝台車というものが無ければ、人生ちっとも面白くないなあ、と思っている一人でございます。
どうぞ583系で素敵な出会いをお楽しみただき、良い成果が生まれますように、心よりお祈りを申し上げます。そしてまた、この、鉄道を使った地方創生、また皆さまのお力をいただきたいと思います。楽しい1日をお過ごしください。本日は誠にありがとうございました」
10日ほど前の衆議院選挙で自民党が大勝。石破氏は翌日に組閣される第3次安倍内閣で「内閣府特命担当大臣(国家戦略特別区域)」「地方創生担当国務大臣」の留任が決まっている。車内放送に政治的話題はほとんどなく、583系電車の説明に終始。鉄道ファンとして安定の振る舞い(笑)。ただ「昼も働く、夜も働く」の部分に自分を重ねていたようにも聞こえた。お疲れ様でした。
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