文章の8割は「見出し」で決まる:売れる文章術
もし、あなたの文章が思うような結果につながるものになっていなければ、まずは見出しを作り、伝える順番を考えることから始めてください。
集中連載「売れる文章術」について
本連載は中野巧著、書籍『売れる文章術』(フォレスト出版)から一部抜粋、編集しています。
文章というものは書くのに時間がかかり、面白い文章を書くには難しく、何を書いていいか分からないという人が少なくない。ビジネスにおける文章となると売り込まなくてはならない、読んでもらえない、自分の気持ちを文章にまとめられないなど、苦労しても売上げや集客につながらないなど悩みは尽きない。
この本では、
・売り込み文、あおり文に疑問を感じている人
・忙しくて、文章を書く時間がない人
・売上げ、集客など目標を達成したい人
・自分の文章スタイルを確立したい人
・自分らしい情報を発信していきたい人
などの書く苦しみから解消される文章作成法を紹介。
「共感されるセールス文章」が、あなたのビジネスにさらなる飛躍をもたらす。大手企業から教員、女子高生や小学生まで、簡単に文章が書けたという実績のあるノウハウをビジネス、つまり「売れる文章」の書き方に特化した内容です。
第三の落とし穴:おもしろい文章が書けない
Q:独りよがりでつまらない文章になってしまいます。
A:「見出し」を先に考えてください。
文章の8割は、実は「見出し」で決まっています。
これを知るだけで成約率0%が57%になる――これほど劇的な変化を起こせる強力な事実です。文章で結果を出せない人の頭の中では、文章を書くときに「(私は)何を伝えようか?」という質問が流れ始めます。
実は、この自分主体の質問が大きな間違いです。
人を動かす、つまりセールスを成功させる文章を書くためには、
× 「何を、あなたが伝えたいのか」ではなく、
◎ 「何を、どういう順番で、お客さまが知りたいのか」
という「視点の反転」が必要になるからです。
文章構成を変えただけで、成約率0%が57%に
ではいったい、メッセージを「どういう順番(文章構成)」で伝えるかという意識変化が、あなたの文章にどれほどのインパクトをもたらすのでしょうか?
私のクライアントが顧客から「高額商品がまったく売れない」という相談を受けたときの話です。その相談を受けたクライアントは文章が得意ではありませんでしたが、1つだけアドバイスをしたそうです。
それから、売上げゼロの商品がとたんに売れ始めたのです。14人にアプローチして8人が成約したという劇的な変化です(成約率57%)。
ほとんど手間をかけずに生まれた新たな売上げが、1つ60万円(×8)だと聞いたときには、私も驚きを隠せずに思わず聞き返したほどです。その後、彼はその功績の大きさから取締役として会社に迎え入れられ、毎月の新しい収益源が生まれたと喜びの報告をしてくれました。
文章構成は「見出し」で作れ
では、いったい彼は何をやったのか?
それは、すでにあった既存の文章の順番(構成)を入れ替えただけ。たったそれだけだったのです。
伝える内容は同じでも順番(構成)を変えるだけで、このような変化が起こることはめずらしいことではありません。だからこそ、文章を書き始める前にどういう順番(構成)で書くのか、そのためには「見出し」を先に作る必要があります。
見出しを作ることによって文章構成が明確になり、あなた自身、伝える内容をより理解できるようになります。あなたの理解以上に相手は理解できませんので、あなたが理解を深めることは、そのまま相手が理解を深めることにつながります。
文章を書き終えてからの構成変更には膨大な時間が奪われますが、見出しの段階であれば、簡単に構成を入れ替えることができます。
もし、あなたの文章がまだ思うような結果につながるものになっていなければ、まずは見出しを作り、伝える順番(構成)を考えることから始めてください。
わずか数分の投資で、想定外の大きなリターンが返ってくるかもしれません。
すでにお気付きかもしれませんが、この記事も次の3つの見出し、
- 「見出し」が8割
- 文章構成を変えただけで、成約率0%が57%に
- 文章構成は「見出し」で作れ
で文章構成を先に作り、そのあとに肉付けをしながら文章を完成させています。
読み手が見出しだけを読み流してもだいたいの内容が理解できるように工夫すると、見出しで全体像を把握したうえでじっくり読むことができるのでより理解しやすくなる効果もあります。
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