ブルーボトルコーヒー創業者が語る、日本進出が必須だった理由:2号店、3号店も決定(1/2 ページ)
オープン以来、連日盛況なBlue Bottle Coffeeの日本第1号店。なぜこのタイミングで日本に出店したのか。創業者のジェームス・フリーマンCEOに聞いた。
念願の日本進出を果たした米Blue Bottle Coffee。2月6日にオープンした日本でのコーヒーショップ1号店「清澄白河ロースタリー&カフェ」は、初日の開店前にはコーヒーファン100人以上が詰めかけ、その注目ぶりを強烈に印象付けた。
3月にオープンを控える青山店に続き、早くも3号店となるコーヒースタンドの開業も発表した。場所は東京・代官山に新設される商業施設「LOG ROAD DAIKANYAMA」で、時期は春ごろを予定している(編集部注:施設の事業主である東急電鉄の広報部によると、具体的な開業日は未定)。
このように、Blue Bottle Coffeeは日本での店舗を一気に広げている。当然、日本でのビジネス成長という視点はあるものの、Blue Bottle Coffeeを「日本と米国の文化の融合」と語る創業者のジェームス・フリーマンCEOにとっては、より多くの日本の消費者に同社のコーヒーを味わってもらいたいという純粋な思いも強いようだ。
本誌インタビューに応じたフリーマン氏が、日本への進出理由やこの先の事業展開などについて語った。
2007年から日本への出店が具体化
――清澄白河と本社のあるオークランドとの雰囲気が似ていると感じているそうですね。
はい、高い建物がなく空が広く見えるところや、清澄庭園などの公園が近くにあってリラックスした空気が流れているところがオークランドと似ていて、気に入っています。
――日本1号店の立地に清澄白河を選んだ理由は、場所というよりも店舗にした建物に一目ぼれしたとのことですが、一方で、この清澄白河は今、こだわりのコーヒーショップが集まる街としても注目されています。そのあたりも選定の決め手になったのでしょうか。
確かに清澄白河には多くの店があります。ただ、我々が物件と契約を交わす前にあったのは「THE CREAM OF THE CROP COFFEE」くらいで、(ニュージーランドのカフェである)「Allpress Espresso」などは契約後に出店しました。ですので、コーヒータウンだから決めたわけではありません。また、サンフランシスコではコーヒーショップが乱立する場所にも出店しているので、清澄白河でビジネスをする上でも違和感はありません。
――日本進出はいつごろから検討していたのでしょうか。
具体的な出店計画を立てたのは2007年です。けれども、それ以前から日本には興味があり、進出をずっと夢見ていました。最初は妄想でしたが、一歩ずつ進んで現実のものとなりました。
――初の海外進出先として日本を選びました。日本でなくては駄目だった理由はあるのですか。
米国での事業を海外に拡大するのがゴールだったわけではなく、サービス精神やホスピタリティの高い日本に進出することでBlue Bottle Coffeeのビジネスが発展すると考えていました。つまり、Blue Bottle Coffeeにとっては日本ありきだったのです。その日本という国がたまたま海外だったわけで、海外戦略のために日本に進出してきたということではありません。
――かたや、事業として日本市場をどう見ていますか。
いざ日本に来たら多くの反響があり、6カ月前に想像していたよりも楽観的になりました。
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