最大の強みはビール。「スーパードライ」をさらに進化させる、アサヒビール:3分で分かるビジネス戦略(2/2 ページ)
経済成長や値上げ予測などを背景に、お客さんの“商品選択眼”がより厳しくなっています。そうした環境の中で、アサヒビールはどのような戦略で挑むのでしょうか。
海外事業と人材育成
――海外事業について教えてください。
国際事業については、ホールディングスの管轄になりますが、例えば「アサヒスーパードライ」は現在約70の国・地域で販売されています。アジアナンバーワンのブランドを目指してグローバルマーケティングと販売ネットワークの強化に取り組んでいます。
――人材育成にどう取り組んでいますか。
社員が自身の成長と会社の成長を実感し、生き生きと働ける環境を構築するために、さまざまな成長支援制度を設けています。例えば「ブラザー・シスター制度」。これは新入社員の成長を支援するというもの。新入社員1人にブラザー(もしくはシスター)が付き、事業場全体で連携・協力しながら計画的に新入社員を育成します。
「キャリアアドバイザー制度」というのは入社2〜3年目の社員を中心に、キャリアアドバイザー(OB社員)が面談。今後のキャリアプラン、仕事の方向性を明確にできるような相談にのっています。また「グローバル・チャレンジャーズ・プログラム」というものがあって、これは今後の海外事業展開を見据え、グローバルビジネス展開を推進しうる人材の早期かつ計画的・継続的育成を目指すための制度。原則1年間半、アサヒグループの海外事業会社にてOJTを実施しています。
このほか「ネクストリーダープログラム」は環境変化やグループの成長を鑑みて、経営者として求められる要件を備えた人材の早期かつ計画的・継続的育成を目指しています。女性活躍推進の取り組みについては、ダイバーシティ推進の一環として取り組んでいます。女性リーダー研修、キャリア開発研修、ワーキングマザーネットワーキング会などの施策を実施しています。
関連記事
- 最高醸造責任者に聞く、ギネスビールの“正しい”飲み方
アイルランドで生まれたギネスビールを飲んだことがないという人も多いのでは。そもそもギネスビールは他のビールのように、グラスに注いですぐに飲んでいけない。そこでギネスビールの最高醸造責任者に、“正しい”飲み方を教えてもらった。 - “不毛地帯”の日本で、なぜ黒ビールが売れたのか
「ビールは好きだけど、黒ビールは苦手」という人も多いのでは。しかし2012年は「黒ビール元年」と言っていいほど、売れに売れた。黒ビールの“不毛地帯”とも言える日本で、なぜ消費者に支持されたのか。アサヒビールのマーケティング担当者に話を聞いた。 - 輸出量7年で42倍! ニッカウヰスキーが海外で売れている&売ることができるワケ
ニッカウヰスキーの商品が売れている。「NHKのドラマ『マッサン』効果があって売れているんでしょう?」と思われるかもしれないが、日本だけでなく、海外でも売れているのだ。その理由は……。 - 撮影現場では何が起きていたの? キリン、話題のCM「カンフースター篇」
キリンビールのCM「カンフースター篇」が話題になっている。ネット上では「泣けた」「素晴らしい」といった声が続出しているが、撮影現場ではどのようなことが起きていたのか。撮影に携わった同社の担当者に話を聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.