2015年の戦略は? ローソンの取り組み:3分で分かるビジネス戦略(2/2 ページ)
Business Media 誠では、注目を集めている会社を中心に、各社のビジネス戦略を知るための連載をスタートしています。5回目は「ローソン」について。
フィリピンに現地1号店をオープンする予定
――直近の決算の数字をどのように受け止めていますか。
市場全体としては、消費増税後の消費の二極化やシーンに応じて消費のスタイルを変える堅実消費の浸透、景気の先行き不透明感などから、消費の減退傾向が続きました。既存店売上高は繁忙期の天候不順や喫煙人口の減少の影響から前年同期を下回りましたが、消費の二極化に合わせた商品戦略と差別化、Pontaカードデータを活用した品ぞろえに取り組み、客単価は伸長しました。
ローソンならではの健康志向に対応した商品や高付加価値商品はお客さまからの支持も高く、今後も商品力向上や生活支援機能強化による売上力向上に重点的に取り組んでいきます。グループ会社の成城石井やナチュラルローソンは売り上げを伸ばしています。
――海外事業について教えてください。
中国(上海332店、重慶98店、大連26店、北京14店)、インドネシア49店、ハワイ4店、タイ31店(2014年11月末現在)を展開しています。中国においては、日本式のコンビニモデルを定着させながらも地域のニーズを取り込み、着実に成長しています。他の東南アジアでの展開においては、地元の有力なパートナーとの協業により展開を進めており、来年度も同様の形でフィリピンに現地1号店をオープンする予定です。
――人材確保や育成にどう取り組んでいますか。
ローソンでは将来の成長を担う「自ら考え、自ら行動する」人財の育成に力を入れています。また、企業方針として「100人の次世代経営者・リーダーを育成する」と掲げています。ローソンは独自の教育部門「ローソン大学」を2003年に設立し、次世代のコンビニモデル構築に向けて自ら考え、行動できる専門スキルが身に着けられるようにしています。
このほか、多様な人材の活用を図り社内を活性化するため、2005年の定期社員より女性の積極採用(約5割目標)を、2008年より外国人留学生の積極採用(約3割目標)をはじめました。2008年から2014年までの7年間に採用した外国人留学生は12カ国・約180名となりました。
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